偽りの優等生は化け術を解く。【稲荷崎】

決戦。 ページ32

そして準決勝。あいつらとだ。



「やっぱあんた、男たらしやなぁw」



「病気はかからんようにな！w」



うざくてキモい声は無視してサーブを入れる。



『本気でやったる。』



お見合いさせてノータッチエースや。



ドン！



『ッハ！現役なのにノータッチ？舐めとるんちゃう？』



「クッ....！」



今だけは木兎さんやみんなに性格悪いって言われてもいい。私はコイツらを許す気はない。まだ被害者を出してるコイツらクズを。



ドン！



「フッ！」



『チャンスボール！木兎さん！』



木「オラァ！」



木兎さんの超インナーが炸裂し早くも1セットを制した。向こうは私に頼り切りだったのか中学の時よりも弱くなっていた。



『は？』




向こうからのサーブ。私を狙ってくるかと思ったらまさかの木兎さんを狙った攻撃だった。



『私に打たせる気か。』



木兎さんは多分セットもできるがスパイカー。一度向こうにやっても良いかも知れない。



木「蘭崎！いけ！」



『！』



ボールが木兎さんの手から離れる。私、スパイク打つの久しぶりなんだよなぁ....でも出来る気がする。



『ハァ！』



私の得意だった超コーナースパイク。正面にいても意味がない。だって曲がるから。



ドォン！



『シャァ！』



木「お、おぉ！なんだ今の！？すげーな！」



『いえ、後もう少しですよ。このまま決勝行きましょう。』



木「おう！！」

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