偽りの優等生は化け術を解く。【稲荷崎】

幼馴染みからの話 ページ30

角名side



龍「一条龍馬や。なんでアイツはバレーが嫌いなんに勝つことにこだわっとるか....5年前のことが原因や。」



！....あの事件の事だ。蘭崎さんが話してくれた.....



龍「白黒中の女バレで調べてみぃや。」



侑「.....熱中症事件....」



その記事には


《白黒中学校の女子バレー部、1人以外が熱中症で倒れ緊急搬送された。》



と書かれていた。



龍「Aは倒れなかったんや。やからお前が飲み物をあげなかったからやと親らに責められ、強制退部になった。あの時のAはバレー部の選手やなくてただの雑用。いじめられてたんよ。仲間全員に。」



「「！？」」



治「酷い話やなぁ.....いじめられて、濡れ衣着せられて....」



本当にそうだ。だけどその話がなんで勝つことに関係するんだ？



龍「あそこ見てみ。」



俺たちは一条が指を指した方を向く。



銀「女子がどうしたん？」



龍「中学ん時、Aをいじめとった女子の一部や。」



角「！」



龍「さっき、バレーしないって言ったんにするって変わったんや。多分やけどアイツらに運悪く鉢合わせたんやろ。そんでAは私が勝ったらあの時のいじめの証拠をアイツらの通ってる学校に出すとか言ったんやな。」




蘭崎さんは復讐したいのか？



龍「角名くんが考えとることは多分違うで。行いをあらためて欲しいんやろ。アイツらは高校でもいじめやっとるそうやし。」



侑「ぶん殴ってくる。」



銀「侑！？やめぇや！！」



侑の気持ち、すごく分かる。俺も殴っていいよって言われたら気絶するまで殴るだろう。



北「Aが自分で踏ん切り付けるんやろ。俺らが手ぇ出しちゃいかん。」



治「き、北さん！？」



後ろには北さん、その他学校の先輩や同級生が居た。



龍「そうや。これはAの今後に関わることなんや。絶対に邪魔しちゃいかん。せやけど....もしAが危なくなったら、助けてもらいたいんや....！」



角「当たり前でしょ。俺ら散々助けてもらったんだし。」



赤「俺、目の前で吐いちゃったしね....」



研「それ言ったら俺も、他の人もね.....」



龍「！おおきに！！」



絶対に蘭崎さんを助ける。



龍「あ、やけど手を抜くのはあかんよ。あいつ怒るから。まぁあのブスどもは存分痛ぶっとくれ。死に値するわ。」



.....一条って意外と怖いんだなぁ.....

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