ノロマな王 ページ18
まただね、なんだとって。
ケ「オレ、ディアソムニアの寮服ちょっと憧れてたんだよね〜。着られてラッキーみたいな♪後でマジカメにあげよっと」
リリ「なんじゃ。そういうことならわしの寮服も貸してやったのに」
ケ「うーん、リリアちゃんのはオレにはちょっとキッツいかなぁ....」
確かに、ケイトとリリアじゃ体格も身長も違う。それにリリアの寮服は普通の男子校生が着るのはキツい。
レ「オイ、この茶番はどういうことだ？」
リリ「リドルから話を聞いてな。ひと芝居打たせてもらった」
ラ「じゃ、じゃあ.....マレウスは？」
セ「もちろんご健在だ！先ほどの群衆の混乱も、全ての人間をコロシアムまで安全に魔法で誘導して下さった。感謝しろ！」
ラ「そ、そんなのアリッスか！？」
ラギーは驚愕しており、他の寮生たちも肝心のマレウス・ドラコニアが無傷だという事実に動揺を隠せないようだ。
「..............あー、もういい」
ユ「え？」
投げやりのように気怠い声。その声はレオナだった。
ラ「えっ？」
レ「やめだ。やめ」
ラ「ちょ、レオナさん？それってどういう.....？」
レ「バーカ。マレウスが五体満足で試合に出るなら俺たちに勝ち目があるわけねぇだろうが。そんな試合に出たって意味ねぇよ。俺は降りる」
ラ「なっ.....」
「そ、そんな！」
ラ「マレウスはともかく、他寮の有力選手はみんな潰してきたじゃないッスか。なのに、レオナさんが出ないなんて3位にだってなれるかどうか.....オレたちの夢はどうなるんスか？」
困惑しそれでも縋ってくるラギー。だがレオナは顔色ひとつ変えずに
レ「どれだけ世界が注目していようが所詮は学生のお遊びだ。お前らが目ぇキラキラさせて夢語ってんのが可笑しくて、少し付き合ってやっただけだろ」
ラ「なんで....？オレたちで、世界をひっくり返すんじゃなかったんスか！？」
レ「キャンキャンうるせぇな.....じゃあ本当のことを教えてやるよ。お前はゴミ溜め育ちのハイエナで俺は永遠に王になれない嫌われ者の第二王子！何をしようが、それが覆ることは絶対にねぇ！」
ラ「ふ、ふざけんなよ！なんだよそれ！ここまできて諦めるなんて.....」
「そりゃあんまりだ、レオナさん！」
「ブン殴ってでも試合に出てもらうぜ！」
レ「あぁ......面倒くせぇ。黙れよ雑魚ども！」
さてと、仕事の始まりだ！
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作者名：RUNA RUNA | 作成日時：2021年1月19日 21時
