謎の怪我 ページ2
恐らく犯人は11人目の被害者をリドル先輩にするつもりが、トレイ先輩のフォローによって彼が被害者になってしまった。でもトレイ先輩も選手候補だったし、遅かれ早かれ狙われていた可能性はあったはず。
ケ「まーまー！リドルくん。そんな暗くなってもしょーがないって。トレイくんの怪我は残念だったけど、その分リドルくんが超頑張ればいいだけじゃん♪」
リ「あ、ああ。そうだね」
ケ「ささ、もう怪我人はゆっくり休ませてあげよ。退散、退散〜」
リ「で、ケイト。何かトレイの前では言いにくい話があるんだろう」
ケ「さすがリドルくん。話が早いね」
直後、ケイト先輩の真剣な眼差しが私に向いた。見た目によらずわかってたんだ。僕たちがここに来た理由を。←
ケ「ユウちゃんたち、トレイくんの怪我について何か知ってるんじゃない？」
ユ「そうですね。では、一から説明しますのでよく聞いてください。実は....」
リ「なるほど、学園長がそんなことを.....」
ケ「やっぱね。グリちゃんたちがただお見舞いに来るわけないと思った」
説明し終えると、彼らは納得の表情を浮かべながら頷いた。
リ「実は、ボクも何か変だと思ってすぐケイトに情報を集めてもらっていたんだ」
ケ「そしたら怪我してるのがリドルくんやトレイくんみたいな有力選手候補ばかりってことがわかってさ」
リ「確かに、どの被害者も去年大会に出た人や魔法も身体能力も申し分ない生徒ばかりでした」
メモ帳で記したのは、何も証言だけではない。
大会出場経験がある人や腕のある人ばかりだと発覚した。
リ「確かにボクはあの時足をかけられたり、背中を押されたりはしていない。でも.....なんていうか、身体が勝手に動いたような感覚があった」
グ「他の怪我したヤツも似たようなこと言ってたんだゾ！」
リ「故意に選手候補を狙った犯行とみていいと思う」
エ「マジカルシフト大会でライバルを減らすために、強そうな選手を狙って事故らせてるってこと？」
デュ「世界中が注目する大会だ。試合での活躍が将来のキャリアに繋がる以上、手段を選ばないヤツがいても不思議じゃない」
ユ「より正確に言えば、自寮を優勝させたいんじゃないかな。じゃなきゃこんな事しないと思う。」
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作者名：RUNA RUNA | 作成日時：2021年1月19日 21時
