ファイターズ#2 part2 (ページ15)

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一安心ページ15

Aside

それから、救急車が見えたり、トレーナーさんや球団職員の方々がバタバタしていて、
私は葵さんに｢担架持ってきて！｣と声をかけられて、言われるがままに動いた。

記憶も曖昧で、今は病院にいる。
葵さんに｢Aちゃんは拳士に付いてて｣つて言われて、急いでここへ来た。

A『すみません、杉谷拳士さんの病室ってどこですか！？』

．

．

ｶﾞﾗｯ

A『拳士さーん。。。』

良かった。寝ている。

A『大丈夫かな…。』
不安で仕方がない。拳士さんの手を握りしめる。

さっきの打席はデッドボールだった。
ピッチャーの悪送球で頭に当たるなんて思いもしなかった。

．

ｶﾞﾗｯ
医師｢失礼します。｣

A『あ、こんにちは。拳士さんは……？』

｢杉谷さんですが、軽い脳しんとうです。問題ありませんよ。｣

そう言ってお医者さんが優しく笑ってくれる。

A『良かった……。』

不幸中の幸いと言うんだろうか。
拳士さんに当たったデッドボールはそこまで球速が速くなかった。

でもそのせいで少し気になることがある。
…避けられる、速さじゃなかったかな。

拳士さんが無事だと聞いて緊張が溶けた私は
いつの間にか眠ってしまっていた。