黒い影迫る、笑う猫 ページ13
歩きながら黒猫のシールが貼ってあるケータイをいじる。間もなくして電話が繋がった。薄紫のケータイを操っているのは努だった。
『もしもし〜?今いーかにゃ?ジャック』
少しの沈黙の後、溜め息がひとつおとされた。
《…よくねぇっつってもアンタ喋るんだろーが。なんの用だよ?さっさとしろや、僕今から黒龍の集会行かなきゃなんねーんだよ》
『いつでも急がしそーだにゃー、ジャックは。……追加の依頼が入った。柴大寿が一人になる時間を調べろ』
《はいよ。ったく、うちの女王は人使いが荒ぇなあ》
『誰が女王だにゃ。たたっ斬るぞ』
《千切りキャベツは勘弁だぜ。んじゃもう切るぞ》
『りょ〜頼んだからにゃ』
柴大寿が一人になる時間。何故そんなことを調べるように言ったのか、努以外の誰にも知り得ないことであった。
『さてさて……皆が頑張ってくれてる間、俺様はなぁんにもできにゃあしね…』
何してよっか、次は誰がピンチか当てなきゃかにゃ?歌うように言いながら歩を緩めることも振り返ることも一瞬たりともなかった。
故に気付かなかった。その後ろ姿を稀咲鉄太が見ていたことにも、その口許が緩く弧を描いていたことにも。気付けなかった。
◇以下オリキャラの設定◇
♠沃野 雄大
(通称:ジャック)
努の率いる衛憂伶架のメンバー。
潜入捜査を得意としており、
今までスパイだとばれたことがない。
口が悪く、出会って3秒で暴言を吐いてくる。
黒くふわふわとした髪と、短めの前髪からのぞく
切れ長の瞳が印象的。瞳の色は茶色。
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作者名:冰音(ひょうと) | 作成日時:2021年6月24日 1時