忘れられない人 (ページ17)

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１６．ページ17

私は先輩達にお話しした内容を伝えた

けどまだドナーの件は伝えてない

それよりも大事なことを一刻も早く教えたい

貴方に伝えたい

『ここからは、まだ誰にも言っていないことです。あなたにしか伝えられない事です。』

私はジミンさんの前にかざした

『この紙は震える手を、必死に抑えて書いたAさんの貴方への想いです。中は一度も拝見したことはありません、ジミンさんだけ知っていればいいと思います』

震える手で手紙を受け取る

「、君は一体何者なんだ。」

『まずは、Aさんの想いを１番に考えて下さい』

おそるおそる紙を開く

しばらく固まったままのジミンさん

涙だけが溢れるばかり

「っ、、、A…ごめんね。僕もだよ。」

今日はこれ以上いない方が良さそうだ

『…今日は失礼します。またお話しできませんか』

「ごめん、今日は…会える日に連絡ちょうだい」

連絡先を交換した

『はい…』

「キムさん、ありがとう。本当にありがとう…」

『、では』

顔は見ずに出てきた

これ以上私は干渉はしない

これはあの２人だけの知り得ないことだから

それにまた会ってくれる約束もしてくれたし

ドナーの件とジミンさんのことはまた今度聞くとしよう

その日の月夜はいつにも増して綺麗で

星空も素敵だった

こんなに明るい街でも見えることができるんだ

『お姉さん
、やっと、やっとだったよ。もう少しで私の役目も終わり、あとは自分の好きなように生きるね』

その日私は初めて笑顔になれた気がした