8.対等に ページ8
室内、室外のドアのぶをそれぞれが掴み、押し合へし合いが続く夜中の二時。
ツナギ姿の
「入って来ても良いとは言っておらんだろうが、ボケ!」
「だって着替えに三十分もかかってたら心配するだろうが!」
「だからって女子更衣室に入って来るおっさんがいる!?」
「女子更衣室も男子更衣室も一緒だろうが!」
「小学生みたいなこと言うな、おっさんが!」
リエは怪力のおっさん相手にひとり奮闘する。今のおっさんが残業で疲労困憊しているのが運のツキだ。二十歳の女がちゃんと対等に張り合えているのも、全ては重労働のおかげ。
そんなこんなしながら、リエは女子更衣室の中を見渡す。何か羽織れるものがあれば一枚でもあれば良いのだが、何かないだろうか。
白衣……を着たらパンツ見えないし、今日来てたコート……は社長室だ。
「……もしかして、まだ着替え中なのか?」
「へっ」
いきなり物事の核心をつかれて、肩をびくりと弾ませるリエである。
ドアにかけられていた圧が同じタイミングで弱くなり、次第に両方が手を離す。
「……流石にもう水着には着替えてるんだろ。どうした?」
「いや、その……」
「いいから、ゆっくり出てこい」
こんなところでもじもじしている訳にもいかないと、リエは仕方なく右足を前に出す。尻餅をついたことで脱げてしまったスリッパのせいで、足裏に冷たい感触が伝わった。
ゼンに促されるまま、リエは女子更衣室からひょっこり顔を出す。
俯いてまともにリエはゼンと目を合わせない。どういうこっちゃと首を傾げていたゼンだったが、二十センチほど開いたドアから、リエの肩から足までの姿が見えて、事態を察した。
「その……、寒くないか」
あえてリエは、“恥ずかしい”という言葉を使わずに、上着が必要であるという旨を目の前にいるおっさんに伝えた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
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しまくろしるる(プロフ) - レイチェル・ハジェンズさん» はい、のんびり応援します!レイチェルさんも自分のペースで書いていってくださいねー (2016年11月27日 0時) (レス) id: 5ed7260065 (このIDを非表示/違反報告)
レイチェル・ハジェンズ(プロフ) - しまくろしるるさん» うぎゃー! しまくろしるるさん、御無沙汰しております。読んでくださり、ありがとうございます。頑張って書いていくので、楽しんで読んでもらえると嬉しいです。 (2016年11月25日 21時) (レス) id: f158aaa837 (このIDを非表示/違反報告)
しまくろしるる(プロフ) - 新作おめでとうございます!!すごく面白そうなので楽しみにしてます!! (2016年11月25日 20時) (レス) id: 5ed7260065 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイチェル・ハジェンズ | 作成日時:2016年11月24日 22時