31.スペースオルゴール ページ31
「あー、あのオルゴールどこいっちゃったんだろ……」
リエは書類をほっぽりだし、デスクや棚を漁っていた。
観葉植物にデスク、高級な皿や宝石などを飾った棚、パソコンが置いてあるデスク。
それしかないさっぱりとした部屋だが、収納スペースは意外にある。
電気を使って空間を捻じ曲げる技術によって、狭いスペースでも広く使えるようになったのだ。
といってもそれは小規模で、遊園地や大型のスーパーマーケットを作る、という規模になると何億という数字になるし、研究そのものが失敗することも多々ある。
リエが今探しているのは、ひとつのオルゴールだ。
リエの思い出の品であり、絶対に手放せないもの。
それはお金には代えられないし、おばあちゃんになっても壊れないでいてほしいと思っている。
「あら、リエ様。何かをお探しですか?」
「うーん、オルゴールがないのよ」
「“物喰い”のオルゴールですか?」
「そうよ」
物喰いのオルゴール。
リエのお父さんが、リエに授けたものだ。
このオルゴールの音色を聞くだけで、聞いた本人の記憶を食べてくれる。
技術が人間の精神的なものに触れた、とても珍しいものなのだ。
イヤなことの記憶を食べてくれることも、嬉しかった記憶を食べてストックしておいてくれることも。
そのオルゴールは若くして社長の座についたリエには必需品だった。
どんな経験も自分の成長の糧となる。
そう思ってオルゴールを手元におけるところに収納していなかった。
だが、ゼンにキスされたことはリエにとっては無くしたい事件だったのだろう。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
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しまくろしるる(プロフ) - レイチェル・ハジェンズさん» はい、のんびり応援します!レイチェルさんも自分のペースで書いていってくださいねー (2016年11月27日 0時) (レス) id: 5ed7260065 (このIDを非表示/違反報告)
レイチェル・ハジェンズ(プロフ) - しまくろしるるさん» うぎゃー! しまくろしるるさん、御無沙汰しております。読んでくださり、ありがとうございます。頑張って書いていくので、楽しんで読んでもらえると嬉しいです。 (2016年11月25日 21時) (レス) id: f158aaa837 (このIDを非表示/違反報告)
しまくろしるる(プロフ) - 新作おめでとうございます!!すごく面白そうなので楽しみにしてます!! (2016年11月25日 20時) (レス) id: 5ed7260065 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイチェル・ハジェンズ | 作成日時:2016年11月24日 22時