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祝賀会が開かれた店へ到着するとCAや普段フロントで働いている女子達で溢れ返っていた。
女子達の輪の中に永ちゃんや長谷部さん、岳が居た。
其れから見かけた事の無い男性も。
然して自分のお祝いの席なのにも関わらず、煩わしそうな表情を小さく浮かばせる彼に思わず笑みが零れる。
「あ!二人もこっち来なよ」
私達の存在に気付いた長谷部さんが手招きするけれど生憎近くに座れる場所が空いていなくて。
其の瞬間、彼と視線が交わったような気がした。
私の目を見詰めた後、ふっと笑った彼を見て、其れは気の所為なんかじゃないんだと確信した。
瑞月がCA仲間と軽く挨拶を交わした後、私を連れて少し離れたバーカウンターへと導く。
「お腹空いたー!何か食べようよ」
「色気より食い気でしょ?」と綺麗に色付いた唇を上げて笑う瑞月に頷いてみせた。
永ちゃんが言っていた通り食べ放題飲み放題で、其れに遠慮する事なく瑞月と私はお皿に大量のメニューを乗せていく。
20代半ばの女子とは思えない程の行動だけど私達はそんな事など気にもしていない。
だって私達は、私達だから。
「瑞月さん!」
振り向くと先程迄あの輪の中に居た見知らぬ男性が佇んでおり、私と視線が合うと溢れんばかりの笑顔でお辞儀をした。
好青年過ぎる程の笑顔で。
「麻也どうしたの?」
「あの、隣座ってもいいですか?」と訊ねる麻也くんと云う男性に「もちろん」と瑞月は座るように促す。
瑞月が私と彼の仲を受け持つように紹介をしてくれた。
麻也くんはP訓生でディスパッチルームに通う中で瑞月と知り合ったと云う。
「Aさんのことはウッチーから何度も聞いてたので、いつか会ってみたいなってずっと思ってました!」
疑問に思い頭を傾げると、彼は一年先輩だけど学生時代からとても仲が良く親友だと麻也くんが教えてくれる。
そんな彼が何故麻也くんに私の事を話したのか気になった。
ほんの、少しだけ。
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ami(プロフ) - YULYさん» こんばんは!あちらの作品読まさせていただきました!次の展開が気になって、ドキドキワクワクしてます! (2015年10月9日 19時) (レス) id: 420a20c751 (このIDを非表示/違反報告)
YULY(プロフ) - agnellaさん» agnella様、先日は此方と彼方にもご感想を下さって有難うございました♪agnella様から2つもご感想を頂いてとっても幸せです(照)パイロット内田さん、そして一途な内田さんをお好きになって頂いて大変嬉しいです♪新章でも宜しくお願い致しますね♪ (2015年10月9日 17時) (レス) id: 25f226d759 (このIDを非表示/違反報告)
YULY(プロフ) - amiさん» ami様、こんばんは♪先日も御丁寧にコメントを有難うございました(*´-`*)今夜は約1週間振りにあちらの作品を更新させて頂くので是非ご覧頂けたら幸いです。それでは、また♪ (2015年10月9日 17時) (レス) id: 25f226d759 (このIDを非表示/違反報告)
agnella(プロフ) - パイロット内田、かっこいいです!!!!!!!一途な内田さん、嫌いじゃないです(*^_^*) 続きが気になります。これからも頑張ってください。 (2015年10月5日 1時) (レス) id: 9be3da9e01 (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - YULYさん» おはようございます!はい!読まさせていただいてます!こちらの作品の更新も楽しみにしてます!岳さん頑張って欲しいです! (2015年10月2日 8時) (レス) id: 420a20c751 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YULY | 作成日時:2015年7月22日 6時