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流星side
「あほっ、なんでもっとはよ言わんねん!こんななるまで放っといてもっと酷くなっとったらどうするつもりや!?」
「…ごめん、なさい」
「…とりあえず病院か。レッスン終わったら一緒に行くで。理由もみんなに説明する。」
「いやっ、それは!」
「みっちーたち学校同じなんやから知って貰っとったほうが守ってもらえるやん。悪いけど、こればっかりは流星の言うこと聞かれへんわ。」
よし、いくで、と背中を向ける丈くん。
何がしたいのかは分かるけどみんなに会うんは気まずくて乗るのを躊躇う。
「今日は流星に拒否権ないで。はよ乗り」
もう何言うてもあかんわ。
諦めて荷物を持って丈くんの背中に乗った。
3階分階段を降りてレッスン室の前に立つ。
「…じょーくん、降りる」
小さくそう言えば意外とすんなり下ろしてくれた。
その代わりとでも言うように逃げへんようにか手を掴まれる。
もうここまできたら逃げも隠れもせえへんのに。
丈くんがかちゃりとドアノブを回せば全員の視線が
こちらへ集まった。
「なにわちょっと集合」
ぱたぱたと俺らが座った周りに5人が集まる。
みんな何か言いたげやけど丈くんの圧のせいかなんも言わん。
「単刀直入に言うけど、流星しばらく踊られへんから」
え、とか、なんで、とかいろんな声が聞こえる。
申し訳なくて下を向いた。
「流星さ、」
丈くんが全部を順序よく説明していく。
なにを言われるのか怖くて固く目を閉じた。
丈くんが話終わったあと、静寂が訪れる。
「…ごめ、なさっ」
あまりの重たさに耐えきれなくなって、静かに謝罪を零す。
「…りゅうせい」
はっすんの柔らかな声が空気を温める。
「流星、よう1人で頑張ったな?」
ぎゅう、と人肌の温度が心を溶かしていく。
「だれにも相談しやんで、辛かったやろ?」
そっとはっすんの背中に腕を回した。
「ごめんな、1人で抱え込ませて。気付いてやれんでごめんな」
はっすんの逞しい腕の中でふるふると首を横に振る。
「流星、お願いっ、俺らを頼って…
頼りないかもしらんけど、支えになるぐらい出来るからさ」
「せやからっ1人で抱え込もうとしやんで…」
はっすんの声が震えてる。
俺が泣かしてしもたかな。
そっとはっすんのふわふわした後頭部を撫でた。
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ぽん(プロフ) - みどりくんも読ませて頂いてます。こちらも更新お待ちしてます(><) (2019年7月6日 1時) (レス) id: 8bb0c991f7 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん(プロフ) - 受験勉強頑張ってください。是非また更新お待ちしております (2019年5月21日 14時) (レス) id: 8bb0c991f7 (このIDを非表示/違反報告)
さくさく - いつも楽しみに読んでます。早く更新されるのまってます。 (2019年4月12日 23時) (レス) id: 137beba8ce (このIDを非表示/違反報告)
ロン太(プロフ) - 由真さん» コメントありがとうございます。由真さんのリクエストはとても惹かれるので書いてみたいな、と思うのですが個人的な理由によりただいまリクエストをお受けしておりません。申し訳ないです…また機会があれば書かせていただきますね (2019年3月20日 22時) (レス) id: e6d2555a07 (このIDを非表示/違反報告)
由真(プロフ) - リクエストの続きで、流星の変わり果てた姿を見て、怒り狂った恭平は、小道具のゴルフクラブで、プロデューサーに襲いかかるけど、大吾に止められて、「今度、流星に近付いたら、そのときは俺が始末してやる!」という大吾の姿に、流星を大吾に譲る話をお願いします (2019年3月19日 19時) (携帯から) (レス) id: 49bfd89e96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ロン太 | 作成日時:2019年3月2日 19時