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西畑side
ふらふらの流星に肩を貸して受け付けに座らせれば、あまりの状態に見かねた看護師さんがすぐに部屋を用意してくれた。
高熱に加えて脱水も併発していたらしい。
2本の点滴に繋がれて静かに眠る流星。
流星に無理をさせる以外にもっと方法はなかったのか。
こんなに苦しめなければ舞台は成功しなかったのか。
そんな考えがぐるぐると堂々巡りを続ける。
後悔の念に襲われていた時、流星がそっと目を開いた。
「…だい、ちゃ？」
声を出して答えたりはせずに静かに流星の頬を指でなぞった。
そうすればまるで猫のように擦り寄ってくる。
甘え上手だけれど、本当のとこでは甘えベタな流星。
誰より理解して、支えてあげたかっただけやのに。
こんなに限界まで気ぃ張らしてしもて。
ほんまに、ごめん。
「…だいちゃ、ありがと、ね？」
流星はゆっくりと瞬きをしながら確かに俺の視線を捉えた。
「だいちゃんの、おかげで、最後まで、立てた」
まだ途切れつつではあるけれど、さっきより幾分もしっかりとした声音。
優しく紡がれる言葉たちに心の締め付けが緩くなっていくのを感じる。
「だいちゃんが、おらへんかったら、多分、立ててなかった。だいちゃんがおるって、助けてくれるって分かってたから、最後まで、やり切れた」
本当にありがとう、なんて。
普段はツンデレなくせに、こういう時だけ真っ直ぐすぎる言葉をぶつけるのは辞めて欲しい。
耐性がないから、こちらが戸惑ってしまう。
「…お疲れ様。ゆっくり休んで」
だから、何を言ったらいいのか分からずに、しばしの逡巡ののちそんな在り来りな言葉しかかけられへんかった。
そっと瞼の上に手をかざして光を遮ってやる。
数秒間、それを続ければ再び寝息が聞こえてきた。
流星の素直な言葉はいつだって優しい響きがある。
また、今回も流星に救われた。
実際のところ、助けているようで助けられているのはいつも俺。
いつか、本当に流星を支えられるように大きな男になるから。
その時までそばにおって。
その時までなんかやなくて、その先もずっと。
ずっと。
俺には流星の隣で笑う未来しか見えへん。
やからこれからも、隣で笑いあって行こうな。
FIN.
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ぽん(プロフ) - みどりくんも読ませて頂いてます。こちらも更新お待ちしてます(＞＜) (2019年7月6日 1時) (
レス) id: 8bb0c991f7 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん(プロフ) - 受験勉強頑張ってください。是非また更新お待ちしております (2019年5月21日 14時) (レス) id: 8bb0c991f7 (このIDを非表示/違反報告)
さくさく - いつも楽しみに読んでます。早く更新されるのまってます。 (2019年4月12日 23時) (レス) id: 137beba8ce (このIDを非表示/違反報告)
ロン太(プロフ) - 由真さん» コメントありがとうございます。由真さんのリクエストはとても惹かれるので書いてみたいな、と思うのですが個人的な理由によりただいまリクエストをお受けしておりません。申し訳ないです…また機会があれば書かせていただきますね (2019年3月20日 22時) (レス) id: e6d2555a07 (このIDを非表示/違反報告)
由真(プロフ) - リクエストの続きで、流星の変わり果てた姿を見て、怒り狂った恭平は、小道具のゴルフクラブで、プロデューサーに襲いかかるけど、大吾に止められて、｢今度、流星に近付いたら、そのときは俺が始末してやる！｣という大吾の姿に、流星を大吾に譲る話をお願いします (2019年3月19日 19時) (携帯から) (レス) id: 49bfd89e96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロン太 | 作成日時：2019年3月2日 19時
