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流星side
どうして、こんなに心に響くんやろうか。
別に、無理をしていたわけでも、キャラを作っていた訳でもないのにこんなに世界がぼやけるのは何でなんやろうか。
そんな姿を見られたくなくて、立ち上がろうとすればぎゅっと肩を抱かれた。
「たまにはさ、流星の言葉、聞かせてくれてもええんちゃう?」
ぽつりと、レッスン着にシミができていく。
「俺らは皆、流星の気持ち、知りたいねんけど?」
俺の、気持ち。
今まで誰にも言うたことのなかった気持ち。
言うてもええんやろうか。
お願い、と奪われた指に力が入った。
「…俺な、今まで精一杯頑張ってきたつもりやねん」
うんうん、と相槌を打ってくれる。
「、せやけどっ、どれだけ頑張っても大ちゃんやジーコ、龍太くんには追いつかれへんかった」
「でも、俺は最年少で後輩やったから、それでもええって思えたねん」
せやなぁ、と耳元であったかい声がする。
「俺はいつやって最年少やってん。やから、その言葉に甘えてた」
「なにわ男子ができてから、俺は最年少やなくなった」
「俺の、武器で、それでいて、言い訳がなくなってん」
「俺は、後輩やけど先輩。」
「やからもう甘えてるだけじゃあかんねん」
「先輩として、ちゃんと、振る舞わなあかん」
「今までより、もっともっと頑張らなっ俺の場所、なくなってまうっ」
「最年少でもない、年上でもない、なんかずば抜けたもんがある訳でもないからっ、俺がおらんくなってもなんも変わらへんからっ」
「せやからっ、俺はこの場所を守らなあかんねんっ」
「先輩と後輩をつなぐ役なんか恭平も出来る。せやから、俺にしか出来ひんこと、見つけなあかんねんっ」
「死ぬ気で頑張らなっ俺はここにおられんくなんねんっ」
「みっちーもがおも恭平もっ、みんな好きやけどっ、せやけど、この場所が奪われそうで、怖いねんっ」
溢れ出した涙はもう止まらない。
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ままま(プロフ) - 毎度毎度楽しみで仕方ありません!これからも頑張ってください! (2022年8月16日 1時) (レス) @page2 id: f37c0b1e7e (このIDを非表示/違反報告)
あんどろいど(プロフ) - なかった事のように扱われていて、すごく悔しく感じます。まだ中学生だったのに焼け野原とまで言われた関西Jr.の先頭に立って、大人と同等の、もしくはそれ以上の責任を背負ってきた大西さんが何故取り上げて貰えなかったのか謎です。大西さんのことが心配です。 (2019年2月24日 20時) (レス) id: b526003b20 (このIDを非表示/違反報告)
あんどろいど(プロフ) - 最近、大ちゃんがブログや雑誌などで関西Jr.を引っ張ってきたことについて語ってる部分を読んでも、大西さんの名前があまり出てこないなーと感じます。周りが先輩だらけの中、中学生にしてメインという立場になって、辛い思いもしてきたはずなのに、それを→ (2019年2月24日 19時) (レス) id: b526003b20 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん(プロフ) - 弱いところや頑張ってるところをアピールできる子もいれば、それを表に出さない子もいるってこと伝わらないかなと思いました。 (2019年2月24日 16時) (レス) id: d51e9f0a32 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん(プロフ) - 更新ありがとうございます! これからも楽しみにしています! (2019年1月20日 14時) (レス) id: d51e9f0a32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ロン太 | 作成日時:2018年7月10日 22時