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流星side
怖かった。
病院の外に出るのも、車に乗るのも。
大ちゃんに会うのも、まさちゃんに会うのも。
それから、家に帰るのも。
あの事件があってから、初めて帰ってきた。
まさちゃんの車の中から見た家はなんにも変わってないのに、いや、だからこそ、怖い。
家の姿を外から見るだけで思い出してしまって、ポストの中にまた写真がはいっているんじゃないかって、そう思ってしまう。
家に入るのは怖い。
家族に会うのも、怖い。
だけどこれ以上この優しい人達に迷惑をかけるわけにはあかんから。
「ありがとうね、もう、大丈夫」
そうやって笑って見せた。
久しぶりに帰ってきた家はやっぱりなにも変わってなくて恐怖に震えてた記憶が鮮明に蘇ってくる。
けど、嬉しそうに笑う家族を見たら、そんなこと言われへんくて、また作った笑顔を見せた。
あんまり長く話していると要らんことを言うてしまいそうで、そそくさと自室に足を進めるとそこも変わらないままで。
ただ、ゴミ箱だけが空っぽになっとった。
大きく息を吐いて、丸いラグマットの上に座り込めばどうしようもない恐怖と自己嫌悪に襲われる。
ひゅう、と小さく音を漏らす喉をタオルで抑えて零すまいと耐える。
体育座りしてつま先を見つめるとどうしても、あの人の顔が浮かんでくる。
あの、狂っていた光景が。
あのずっと怯えていた日々が。
今もずっと続いているかのような錯覚に陥る。
錯覚やってわかっとる。
でも、それでも震えは止まらんくて、誰かに助けて欲しいのに誰にも言われへんで、そのもどかしさと自分の弱さに嫌気がさして、小さな水滴となって溢れた。
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ぴざまる(プロフ) - 最後までやっと読み終えることが出来ました。流星くんがここまで苦しんでいるのを読むのは精神的にキツイこともありましたがそれなのになぜかその先が気になってしまうロン太さんの作品。本当にクセになります。大好きです、これからも応援してます (2019年3月31日 2時) (
レス) id: c9e71e5665 (このIDを非表示/違反報告)
大西 ｲﾙｶ(プロフ) - お疲れ様です！！大西畑やばかったです、、、 (2019年3月15日 21時) (レス) id: d2ca3c11f5 (このIDを非表示/違反報告)
ミカやん(プロフ) - 今、というかずっと読んでます笑 受験勉強で疲れた自分へのご褒美です(*´∀｀*) ほんとにことお話めっちゃ好きです！w更新楽しみに待ってます！！ (2019年3月1日 23時) (レス) id: e0d739f7a6 (このIDを非表示/違反報告)
ミカやん(プロフ) - 毎回更新めっちゃくちゃ楽しみにしてます！更新頑張ってください！！ (2019年2月18日 0時) (レス) id: e0d739f7a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロン太 | 作成日時：2019年1月19日 18時
