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流星side
大ちゃんたちに全部話した。
あったことを言葉にしただけやけど、そういやこんなことがあったなって他人事みたいな感じやった。
でも、部屋に連れて行かれてからのことを話そうとすると、どうしても言葉にできなくてまた苦しくなって涙が止まらんかった。
怖かった、苦しかった、助けて欲しかった。
けど助けてって言ったらこの人たちは自分の身の危険も省みずに助けようとしてくれる。
やから、言われへんかった。
けど、多分それで良かったんやと思う。
俺の体は汚れてしまった。
触らんといて、って言いたい。
大ちゃんたちまで汚れてまうから、触らんでって。
けどそんなことを言うたってこの人たちが聞かないなんて目に見えとるから、言わへんだけ。
今もほら、ボロボロに泣く俺を優しく受け止めてくれとる。
いつから俺はこんなに弱くなってしもたんやろうか。
「…ごめん、なさい」
無意識のうちに零れる言葉。
大ちゃんたちを悲しい顔にさせてまうって分かっとるけど、どうしても言わずにはおられんかった。
「…おおにっちゃん、あんな?」
「俺らは流星に迷惑かけられたなんてこれっぽっちも思ってへん。
むしろ、頼ってくれへん方が悲しい。
俺らは仲間やろ?ちゃんと、腹の中割って話そうや」
大ちゃんのその言葉に、大ちゃんの瞳を見つめた。
俺の思っとること。
正直なことを言うたら、きっと俺は嫌われてしまう。
もうそばにおってくれへんのかもしらん…
それでええ、ええはずやのに。
隣のこの体温をまだ失いたくはない。
だから…
「…ごめん、もうちょっと、あとでもええ?」
もう少しだけ、隣にいさせてください。
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ぴざまる(プロフ) - 最後までやっと読み終えることが出来ました。流星くんがここまで苦しんでいるのを読むのは精神的にキツイこともありましたがそれなのになぜかその先が気になってしまうロン太さんの作品。本当にクセになります。大好きです、これからも応援してます (2019年3月31日 2時) (レス) id: c9e71e5665 (このIDを非表示/違反報告)
大西 イルカ(プロフ) - お疲れ様です!!大西畑やばかったです、、、 (2019年3月15日 21時) (レス) id: d2ca3c11f5 (このIDを非表示/違反報告)
ミカやん(プロフ) - 今、というかずっと読んでます笑 受験勉強で疲れた自分へのご褒美です(*´∀`*) ほんとにことお話めっちゃ好きです!w更新楽しみに待ってます!! (2019年3月1日 23時) (レス) id: e0d739f7a6 (このIDを非表示/違反報告)
ミカやん(プロフ) - 毎回更新めっちゃくちゃ楽しみにしてます!更新頑張ってください!! (2019年2月18日 0時) (レス) id: e0d739f7a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ロン太 | 作成日時:2019年1月19日 18時