届かなくたっていい【Edds.world】 (ページ10)

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だらけた日ページ10

お母さんはこの家に着く前…いや、イギリスに来る前から此処での仕事を決めていたようだ。

朝早くに私を叩き起こし、何かと問えば

「お母さん今日から仕事なの!ちゃんと働いてくるから家の事、よろしくね!」

と言う事だった。

なんだ、お金があるから一年間丸々使ってイギリスを堪能するんじゃないのか

そんな事を睡魔に襲われながら思っていると、お母さんはいつの間にか玄関の方へ移動しており“それじゃ行ってくるわね!”と言って家を後にしていた。

私一人になったこの家を静寂が包む。

「…朝ご飯食べようかな」

まぁ別に慣れていない訳じゃない。

座っていた椅子から立ち上がり、のそのそと冷蔵庫まで歩く。

目的地まで着くと、徐に冷蔵庫を開けサンドイッチを取り出す。

序でにと水をコップに入れ、それを両手に持った状態で椅子に座り直した。

お母さんが帰ってくるまで前の家でも私一人きりだったのだ、前にお母さんが言った通りお父さんは仕事で忙しく、16歳の誕生日以来会ってない。

そう、会ってないのだ。

今何処にいてどんな仕事してるか、生きているのか亡くなっているのか、お母さんの事は覚えているのか、私の事は覚えているのか

何も分からないんだ

半分くらい食べたサンドイッチを皿に置き、ポケットに入れていたスマホを取り出しロックを解除した。

寝ている間に友達からLyNEが届いていたようだ、通知が…

「うわぁ…二桁なんて始めて見た…」

LyNEを開き一番最新の文字を見て吃驚した

Eddからだ