第18話 ページ20
一八話
「で?結局話ってなんなの?」
「仙道君のことに決まってるでしょ!」
決まってるって(笑)
「ふーん…それで?なるべく手短に済ましてほしいんだけど。」
「そう強がってられるのもいまのうちよ。」
またお決まりのセリフって感じだね。
そう言って彼女らが出したのはバットとどこで手に入れたんだかナイフが握られていた。
「痛いのは嫌でしょう?」
「ははっ…」
「何笑ってんのよ!!」
「いや、別に?使い方なんて知らないでしょ?」
素人の女が持ったナイフは正面からなら動きが単調なのでそれほど怖くはない。
正面のこいつが正気ならの話だけど。
まぁ、こんなことにナイフを持ち出してくるような女は大体正気じゃないが。
「使ったことなんてないんじゃないの?それは君みたいに情動まかせな人が使って良い道具じゃないよ。」
「なによ!!!」
ナイフを持つ手が震えているのが丸わかりだ。
力が入らなくなるほど震えるならそんなもの持ち出さなければいいのに。
「後先考えろって言ってんの。」
浅はかだね。
こんな茶番、来るだけ無駄だったな。
最後に少しだけ脅して帰ろうかな。
「話はそれだけかな?じゃ、お先に失礼して。」
そう言って私はナイフを持った彼女に歩み寄る。動きを取れないようにナイフを持った手を刃ごと握り込みわざわざ彼女に顔を近づけて目を合わせ念を押すように泳ぐ瞳を睨みつけて、ナイフを地面に投げ捨てた。
両刃じゃないから切れないだろうと高を括っていたのだが、地に落ちたそれを見ればそれが甘い考えであったのは明白だろう。
彼女はこれで本当に脅しで済まなくなっていたらどうするつもりだったんだろうか。
足がすくんだんだろう、背後からドサっと崩れ落ちた音が聞こえた。
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海嘯(プロフ) - もちさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて光栄です! (2020年2月1日 21時) (レス) id: fc5868216e (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - 最近スラダンにハマり、中でも仙道さんが大好きなので嬉しいです…!素敵な小説ありがとうございます! (2020年1月16日 0時) (レス) id: 64dfba108e (このIDを非表示/違反報告)
海嘯(プロフ) - ピースさん» お待たせしました。楽しんでいただけると幸いです! (2019年10月13日 23時) (レス) id: fc5868216e (このIDを非表示/違反報告)
ピース(プロフ) - 続きを楽しみにしてます(^^)v (2019年9月15日 18時) (レス) id: b10b7fd267 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海嘯 | 作成日時:2019年1月21日 21時