鬱くしき恋 …… (ページ6)

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「亮と居られて凄く幸せ。」

『急にどうしたの(笑)』

「突然、言いたくなったの！笑」

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『 …… 俺も幸せ。』

なんて、

頬を照らしながら言って

ジッと私の目を見つめる。

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そしてタイミング良く

赤くなる信号機。

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そんなに見つめられたら

照れるじゃん。

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「あ、亮見て！

あのちっちゃい子、可愛いねぇ」

『本当だ可愛いね。

男の子かな？』

「見てるだけで癒されるよね」

『 … 子供、欲しいの？』

「え？

いや、えっと …

亮との子供なら欲しい、かな？」

『本当に？』

「うん、私子供大好きだし

元々保育士志望だもん。

でもね ……

私は亮と2人っきりでも充分幸せだけどね。」

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そう、2人で話していたら

さっき

可愛い可愛いって言っていた男の子が

持っていたボールを勢いよく道路へ投げた

やばい

早く取りに行ってあげないと

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しっかりと信号が青になったのを確認して

私は道路へ飛び出した。

トラックが近づいてくるのも気付かず。

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『A？

A！！！待って！！！！！！！』

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「よし、取れた

ボク！ボー ………… 」

『A！！！危ない！！！！！』

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ﾄﾞﾝｯｯｯ

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名前を呼ばれ

振り返ると

亮が私の事を強く突き飛ばした。

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「痛ｯ ………… 」

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尻餅をついた私の目を前を

大型トラックが横切った。

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ｷｨｨｨｨｨｨｨ

ﾊﾞｺﾝｯｯｯｯ !!!!!

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トラックがスリップして

交差点付近の店に直撃した。

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当たりを見渡しても亮の姿がない。

どこに行ったの

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『ｷｬｱｱｱｱｱｱｱ』

『人が …… 人が轢かれたわよ！！！』

『誰か救急車呼べ！』

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人が轢かれた？

………… まさか

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叫んだ人が指をさしている方を見ると

血まみれで横たわってる人が見える。

転んだ時に捻った足を引き摺りながら

すぐさま走ってその人の方まで行った。

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トラックの下敷きには
ギリギリなっていなかったが

突っ込んだ店の目の前の歩道も
その人も血まみれ。

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直ぐに顔を確認した。

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間違いない。

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その人は

間違いなく亮だった。