sweet or bitter

13_Zin.S ページ14

(学生設定)

陣side




A｢陣くん、私怒ってるから｣




なんて全く怒ってなさそうに言う俺の彼女。
だけど、ちょっと寂しそうな目をしていた。




陣｢俺なんかした？｣


A｢だって陣くんのかっこよさにみんな気づいちゃうもん。｣





少し前にダンスバトルで優勝した俺。
学校内でもかなり声をかけられ、その中には女の子もいた。
そんな俺は実行委員からの強い勧めで文化祭で踊ることになっていた。





陣｢俺が文化祭で踊るからか？｣


A｢…そうだよ、陣くんのかっこよさは私だけが知っておけばいいのに｣



ヤキモチ妬くAが可愛すぎて俺は頬がどんどん緩んだ。




陣｢…Aの可愛さも俺だけが知っとけばええから、その顔、他の男に絶対見せんなよ｣


A｢何それ、陣くんがかっこいい発言した〜｣




なんて急にいたずらっ子な目に変わるA。




A｢かっこいいこと言ってるとこ悪いけどさ一つだけ言わせて？｣


陣｢なんや？｣


A｢ブレザーのボタンズレてるよ！｣





ニヤニヤして言ったAは言い終わったと同時にゲラゲラ笑いだした。さっきまでいじけてたくせに。

でも俺は今日もこうやってAに振り回される日々が好きやなと思った。

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