逃亡劇 ページ4
*
はじめの肩を貸してもらいながら歩き出した私。
鋭い耳鳴りは鳴りやむことを知らず、寧ろ大きさを増していくばかりで、何度も気を失ってしまいそうになった。
A「松岡さん・・・きっと、巌窟王に」
一「ああ、分かってる」
しばらく道を進むと、道のど真ん中で倒れている松岡さんを見つけた。
一「松岡さん！」
松岡さんは、胸を銃で撃たれたらしく、
口から血を流している。
予想通り、殺されていた。
近くに銃が落ちているし、
犯人はそのまま逃亡したんだろう。
龍「金田一さん！神崎さん！」
A「え、龍くん・・・！？」
龍くんが突然現れて、私は目を見開いた。
龍くんもあの倉庫から飛び出して、私たちを追いかけていたんだろうか。
そんなことを考えていると、タイミングが悪い事に、後ろから畠山さんが現れた。
畠山さんは私たちを発見すると、
すぐに銃を私たちに向けた。
畠山「手を挙げろ！」
A「ッ、龍くん隠れて！」
咄嗟に私は龍くんにそう告げた。
幸い、龍くんの姿は畠山さんに
見られていなかったみたいだ。
畠山さんの後ろからさらに大勢の刑事が現れ、私たちは追いこまれてしまった。
一「・・・違う、俺じゃない！！」
A「そうですよ・・・はじめは何もやってないッ」
そう私たちが叫んでも、刑事たちは聞く耳を持たず、私たちに近づいて来た。
このままじゃ、龍くんも見つかっちゃうよ・・・これ以上、巻き込みたくないのに。
ふと龍くんのほうを見てみると、
何を思ったのか、龍くんは落ちていた銃を手にとり、刑事たちに銃を向けた。
一「ッ！？やめろ！！」
そうはじめが声を上げたと同時に、
龍くんは銃を放ち、その銃弾は刑事たちではなくその横にあったパイプのようなものにあたった。
その瞬間、それから白い煙が吹き出し、刑事たちの視界を奪った。
一「今だ、行くぞ！！」
はじめは私と龍くんの手をとり、走り出す。
一「龍とAはここに隠れてろ！」
はじめがいきなり立ち止まり、そんなことを言い出したから、私は驚いた。
A「はあ？龍くんは分かるけど、なんで私も」
一「怪我してるんだから、ここで隠れてるほうが安全だろ！」
はじめは私の事を気遣って言ってくれてるんだということは、すぐに理解できた。
けど、そう簡単に頷くわけにもいかない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 106人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひつじ(プロフ) - めっちゃ面白いです！このシリーズ大好きです！更新頑張ってください (2016年6月29日 0時) (
レス) id: a5485841ff (このIDを非表示/違反報告)
な(プロフ) - 面白いですー! (2015年3月28日 9時) (レス) id: 9c63442bca (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - ふわりさん» こんなしょうもない小説を面白いと言っていただき嬉しいです！次回もぜひご覧ください！！ (2014年12月22日 20時) (レス) id: 1b53bac544 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - 輝莉花さん» ありがとうございます！先程更新したのでぜひ見てください！d(゜∀゜) (2014年12月22日 20時) (レス) id: 1b53bac544 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり - お疲れ様でした！最高に面白かったです！次回も楽しみにしてます！ (2014年12月22日 20時) (レス) id: 26e01552b0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：レナ | 作成日時：2014年10月26日 19時
