そんなはじめは嫌いだ ページ36
*
でも、おかしい。
耳鳴りがしないなんて・・・
今までなかったのに。
目の前で椎名さんは死んでいる。
でも・・・耳鳴りがしないんだ。
私はその事ばかり考えているとき、
はじめは、礼拝堂の柱に向かって駆け出した。
近くにあったベンチを踏み台にして、
柱につかまる。
あ「はじめ、何する気！？」
一「決まってんだろ、椎名さんを降ろさないと」
竜「無理ですよ！」
一「でもこのまま吊るしたままって訳にはいかないだろ！！」
あ「そうだけど・・・ッ」
自分が怪我でもしたら、
どうすんのさ・・・！！
私たちが止めてようと声をかけても、
気にせずはじめは柱を登って行く。
いつ落ちてしまうかも分からない状況に、ハラハラして気が気じゃなかった。
もう少しで椎名さんのもとに辿り着く、というところで、はじめは柱の上で滑って、地面に落下した。
竜「先輩！！」
美「はじめちゃん！！」
一「いってぇ・・・」
あ「バカ！無茶なことしないでよ！！
あんなの、届きっこないのに・・・ッ」
それでも、はじめが椎名さんを降ろすことをやめないことなんて、十分知ってる。
でも、自分を危険にさらすようなマネだけは・・・お願いだからしないでよ・・・ッ
一「・・・佐木、美雪。
皆をここに呼んできてくれ」
竜「は、はい」
美「A、はじめちゃんのこと見ててね」
あ「うん、分かってる」
佐木くんと美雪が出て行って、
私とはじめ、二人だけとなった。
あ「はじめ、ケガは？」
一「大丈夫、身体ちょっと打っただけだから」
そう言ってはじめは笑うけど、
絶対痛いのを我慢してるんだと思う。
私を、心配させないように。
優しいはじめは好き。
だけど今だけは・・・大っきらいだよ。
あ「バカ」
一「え・・・？」
あ「嘘なんかつかなくていい。
無理なんてしなくていい。
私には、正直に言ってよ・・・」
じわじわと込み上げてくる涙を我慢したせいか、声が震えてしまった。
つらいなら言って。強がる必要なんてない。
私の前では、弱音はいてよ・・・
一「A・・・」
静かに、何も言わず、
はじめは私を抱き寄せた。
いきなりの出来事に私は反応できなくて、そのまますっぽりはじめの胸に収まる。
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レイン(金田一ファン！) - ものすごく面白いです！ 最後まで、頑張ってください！ (2014年9月29日 17時) (
レス) id: 47eec120e3 (このIDを非表示/違反報告)
深気約桜 - いつまでかかってもいいので、最後までかいてほしいです！ (2014年9月24日 18時) (レス) id: 8f420df049 (このIDを非表示/違反報告)
ジャニーズLOVE(プロフ) - 最後まで書いてください！とてもおもしろいです。 (2014年9月22日 18時) (レス) id: 89ede2c7d9 (このIDを非表示/違反報告)
あや - 最後までがいいです！ (2014年9月22日 18時) (レス) id: a8d601d0c1 (このIDを非表示/違反報告)
あゆ - 最後までが、良いです。更新が遅くても、大丈夫です！応援してます!! (2014年9月22日 17時) (レス) id: 0347fbb0c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レナ | 作成日時：2014年9月8日 19時
