金田一少年の事件N 〜銀幕の殺人鬼〜

執着するわけは何？ ページ25

映写室


あ･剣「はぁ･･･」


怖いもの同士、頑張ろう剣持さん･･･

ふと一を見ると、佐木くんに何か耳打ちしていた。

きっと、映画を撮っておくように指示したんだろう。




二回目の鑑賞だから、まだ怖さは半減してるけど･･･やっぱり怖いってぇえ！



剣「一･･･怖いぞぉ」



それは剣持さんも同じようで、若干涙目になっていた。



一「A、大丈夫？」

あ「だ、大丈夫･･･たぶん」

一「ははっ笑･･･怖かったら、いつでも俺の手とか、腕とか･･･握って良いからな」

あ「･･･ありがと」



部屋が暗かったのもあって、一の顔が真っ赤になっていたことに、私は気づいていなかった。







映画の終盤、スコーピオンがビルとビルの間を飛ぶシーンが来た。


一･あ「あ」

あ「今の、スコーピオンの足････」

一「あぁ、だから最初に見たとき引っ掛かったんだ」

剣「なんのことだ？一、A」


剣持さんに話そうとしたとき、暗かった部屋の明かりがついた。


蔵「用が済んだのなら、僕はこれで」

剣「どこにいくんだ？」

蔵「真田がこんなことになってしまったので、脚本を書き換えないと」

剣「蔵沢くん」

あ「この期に及んで、まだ撮影を続ける気ですか？」



蔵「やめるわけにはいかないって言ってるだろ！」





蔵沢先輩･･･どうしてそんなに映画撮影に執着するの？





蔵「僕は･･･この映画にかけているんだ。誰にも、邪魔させない」

あ「蔵沢先輩！」



今の蔵沢先輩を放っておけない。そう思った私は、蔵沢さんの後を追いかけていた。

一「ッ！」

竜「先輩！」

隠し事があるの？→←剣持さん･･･笑

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