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陸｢A、お昼どうする？｣
今日は私と陸さんの2人がオフで
のんびりしているとソファーのところから
顔を覗かせて言う陸さん。
A｢んー、どうしよっか｣
メンバーの大量な洗濯物を畳みながら考える。
陸｢何でもいいなら僕がテキトーに買ってくるよ？｣
A｢じゃあお願いしてもいいですか？｣
少し前に朝ごはんを食べてまだお腹空かない私は
ご飯を陸さんに任せて家に残ることに。
陸｢じゃあ行ってくるから欲しいものがあったら
連絡してね｣
A｢はい、気をつけて行ってきてくださいね｣
玄関まで陸さんを見送って、
私はまた洗濯物を畳み始めた。
それからしばらくだった頃…、
＿ガシャーンｯｯ
上の方からガラスが割れるような大きな音が聞こえてきた。
A｢…何？｣
驚いて急いで上へあがり、
メンバーの部屋を確認して回る。
A｢…え？｣
手前から順番に周り、
自分の部屋を開けると部屋中に散らばる
窓ガラスの破片と外から投げ込まれてたであろう
紙に包まれた球体。
A｢…なにこれ｣
恐る恐る投げ込まれたそれに手を伸ばし、
紙を広げると…
“どうして僕だけを見てくれないの？
Aには僕がいれば充分。
迎えに行くから待っててね”
震える身体で窓の方へ近付く。
すると電柱の影に隠れるように立って
こちらを見つめる黒い服に身を包んだ人。
フードを被ってて表情も何も見えないけど、
間違いなくあの男の仕業。
陸さん…早く戻ってきて…。
身体の力が抜けてそのまま崩れ落ちた私。
ガラス片であちこち切れて痛みが走る。
でもそれ以上に恐怖が勝って
そんなことどうでもよかった。
パーカーのポケットに入っているケータイで
震える手で陸さんに連絡をする。
A｢お願い…出て…｣
鳴り響くコール音。
5コール目でようやく電話が繋がった。
陸『もしもーし』
A｢り、くさん…｣
陸『え、何どうしたの?!泣いてる?!』
まだ自分の身が安全になった訳でもないのに
陸さんの声を聞くだけで安心して涙があふれる。
すると、
｢誰に連絡してんの？｣
背後から聞こえる聞き覚えのない…冷たい男の声。
振り返るとさっきまで電柱の所にいた人が
何故か目の前にいた。
その男と目が合うと不気味に笑って
私に近付いてくる。
A｢やっ…来ないで…｣
必死に絞り出した小さな声は
相手に届いてないのか距離を詰めるのを辞めない。
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作者名：ちゃそ
| 作成日時：2020年3月9日 19時
