▽ ページ3
-壱馬 side-
今日は朝から体調が優れなかった。
壱馬｢うわ...39度もあるやんけ｣
だけど今日は大切な打ち合わせ。
それを休むわけに行かず薬を飲んで家を出た。
出来る限りいつも通りに装ってたのに、
A｢...なぁ、壱馬具合悪いんやろ？｣
Aには一瞬でバレてしまった。
そこからは変な意地でAに酷いこと言って傷付けて、
Aが部屋から出ていった。
リーダーに説教を受けてしばらくして
陸さんと戻ってきたA。
ごめんって抱き締めたくて、
でも身体は言う事聞かなくて...
目の前にAが来た時立ち上がったら目眩がして
そこからは視界が暗くなった。
.
.
.
次に目が覚めた時、
外は真っ暗になっていたけど既に家に居ることは分かった。
限界なのを我慢して、
挙句の果てにAまで傷付けて自業自得か...。
朝よりも少しは楽になったけど、
まだ身体は熱を持っていて頭も重い。
それでもAに謝らなければいけないと身体を起こす。
すると視界に入ったのは
俺のベッドに突っ伏して眠っているAの姿。
そっと頬を撫でる。
くすぐったかったのか、
目を覚ましたAと目が合った。
さっきまで謝ろうと思っていたのに、
いざこうなると言葉に詰まる俺。
A｢...壱馬？｣
ゆっくりと身体を起こしたAは
ギュッと俺に抱き着いた。
A｢よかった...壱馬、目覚ました...｣
壱馬｢ごめん、心配かけて...｣
A｢ホントだよ...もう目覚まさんかと思った...｣
そういったAの瞳からはポロポロと涙が零れ落ちる。
A｢もう無理せんといてな？｣
壱馬｢分かってる｣
もう一度ギュッと俺を抱きしめてから立ち上がったA。
A｢もう少しでご飯できる思うからそれまで休んどき｣
そう言って部屋を出ようとするAの腕を掴んで
引き寄せる。
A｢どうしたん？｣
壱馬｢......｣
A｢壱馬？｣
壱馬｢......ここにおって｣
多分熱のせい。
普段こんなこと絶対言わへんのに
気付いてらそう言葉にしていた。
A｢...しゃーないな｣
そう言って再びベッド脇に座り、
俺の手を握るAに安心して再び眠りについた。
((良かった、仲直りしたみたいだね))
((あー、健太のAが壱馬取られる...))
((いや、僕のA...))
((どっちも違うやろ))
RIKU/健太/北人/陣
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作者名：ちゃそ
| 作成日時：2020年3月9日 19時
