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A｢北ちゃん、抱っこ!!!｣
そう言って手を広げて待ってるA。
北人｢仕方ないな〜｣
そう言いながらも内心まんざらでもない僕は
Aを抱きかかえて下に降りる。
A｢美味しそう♡｣
力矢さんが作ってくれたご飯を嬉しそうに
温め直しているAの隣で
携帯を開くと高校時代のバスケ仲間から連絡が来ていた。
どうやら何人かで東京に遊びに来ているそうで
時間があるなら合流しないか、という内容。
...行きたい。
でも寂しがりのAを放置しておくわけにもいかない。
別に仲間を疑うわけじゃないけど、
この中にAのファンがいて連れて行こうもんなら
何が起こるか分からない。
A｢北ちゃんどうしたの？｣
北人｢あ〜...いや...何でもない｣
まぁ、ご飯の準備が出来たみたいで
テーブルに2人並んでご飯を食べ始めた。
A｢...｣
北人｢え、何？｣
ご飯を食べながら何故か僕を見ているAが気になってそう問えば、
A｢...何隠してるの？｣
完全にAにお見通し。
北人｢あ〜...実は...｣
正直に先程のLINEの内容を伝えると、
A｢行きたいなら行けばいいじゃん｣
当たり前のようにそう言うA。
北人｢でも...いいの？｣
A｢逆にダメなの？｣
北人｢だってA、家に1人でお留守番だよ？｣
A｢子供じゃないんだからお留守番出来るし｣
北人｢でも...｣
A｢今日を逃したら次いつ会えるか分からないんだから行っておいでよ｣
ニッコリと笑顔で言ったAはそのままご飯を食べ続けた。
北人｢じゃあ、いい子しててね｣
A｢いつもいい子だけどね｣
結局Aの言葉に甘えて
久しぶりにみんなに会うことにした僕。
北人｢何かあったらすぐに連絡してね｣
A｢ん、分かった｣
北人｢誰か来ても開けちゃダメだよ｣
A｢...もう行きなよ、時間なくなるよ｣
Aを1人残して出掛けることが心配で色々言っていると
呆れ顔のA。
北人｢行ってきます｣
A｢行ってらっしゃい｣
Aに見送られ、僕は集合場所へと急いだ。
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作者名：ちゃそ
| 作成日時：2019年8月15日 21時
