Maison de RAMPAGE

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『 俺、２つ隣の部屋に住んでる青山陸っていいます。もしかして … 今日からの新入りさんですか？』


「 あ、そうなんです。宜しくお願いします 」





“ 青山陸 ” と名乗ったお兄さんは

何も言わずに玄関に置いてあった荷物をひょいと持ち上げて運んでくれた。

… いい人だな、青山陸さん。


にしても、なんかどっかで聞いた事ある名前 …







陸「 お姉さんは、お名前なんて言うんですか？」

「 私は、AAです 」


陸「 Aちゃん！宜しくっ 」






にこ、っと微笑んで大きな手が差し出される。

ひとまずそれに応えて握手すると 大きな手にやっぱり男の人だな … と実感する


にしてもこの人、目がキラキラしてて綺麗だな。








「 あの、青山さん 」


陸「 ん？陸でいいよ 」


「 陸さん 、お引越しのご挨拶とかって … やっぱりした方がいいですかね？」






母によく言われていた。「 ご近所さんに引越しのご挨拶しといた方がいい 」 って

でも、今のご時世 そんな事わざわざする人って
あんまり居ないんじゃないかって思う


特に私みたいな 女の一人暮らしなんてさ

ちょっと … 怖いじゃん？





陸「 あー… いや、Aちゃんの好きにしていいと思うよ？」


「 引越しそばとか、買ってないんですけど 」


陸「 あはは、そんな律儀にしなくていいよ。俺らぐらいしか住んでないし 」


「 … 俺ら？」





ここのマンションって確か
地下一階から地上4階まであって、地下は共有スペースで

横並びに5部屋しかないから、4階×5部屋で20部屋

ほかに19部屋は 他の人が住んでるよね？



なんて、頭の中で計算していたら





陸「 あれ、知らなかった？俺以外あと15人住んでるんだよ、このマンション。」


「 15人、ですか 」


陸「 そう。にしてもAちゃんみたいな可愛い子が越してくるなんて思わなかったな〜 」






… 可愛い子、だって。

AA ちょっとキュンとしました。






陸「 不安じゃない？女の子1人って 」

「 え、他に女性の住人って … 」


陸「 居ないよ？前はオーナーさん夫婦が住んでたんだけどね。だから、Aちゃんだけ 」


「 … そう、なん、ですか 」






私の物件の条件

２階以上、オートロック付き、バストイレ別、エアコン付き、クローゼット有り … うん、完璧に揃ってる



陸「 大丈夫だよ、皆でAちゃん守るから！」





16人の護衛が付くなんて条件 … 出してないってば。



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