Dear北人~伝えきれなかった想い~ll

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you side




「えっ...本当に帰んの？」

「だって...寝ちゃうんでしょ？」


素直に帰りたくないって言えばいいのに。
まだ一緒にいたいって、言えばいいのに。

ほんと素直じゃない。ハッキリ言わなきゃ北人は分かってくれないのに。

だけど、北人の口から出た言葉は、予想外なものだった。


「俺はまだ一緒にいたいんだけど」


えっ...？
一瞬耳を疑った。
北人からそんな事を言うなんて、考えられなかったから。


「えっ...でも...」


あたしは戸惑う。


「俺と寝るのイヤ？」


北人は真っ直ぐな瞳であたしを見つめた。

見つめられると、何も言えなくなる...。

全てを見透かされているような...。

だから苦手で、
でも大好きな瞳で─。

作者　3月9日→←　　　 ↓

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