35の段。 ページ36
皆本金吾、と名乗った男の子は、眉毛を下げて少し恥ずかしそうに俯いてしまった。
シャイな子なのだろうか。
はたまた誰かと間違えて声をかけてしまったのか。
わざわざ呼び止めて話しかけてきたということは、何か聞きたいことがあったのだろうが…。
じゃあまた、と冷たく去る訳にもいかず、Aは金吾と目線が合うようゆっくり目の前でしゃがみ、｢どうしたの？｣とこちらから話しかけてみることにした。
｢もう夜遅いし…部屋まで送ろうか？｣
｢いえ、あ、あの……A、さん…です、よね…？｣
｢ん？うん。何かあった？｣
｢…先輩は、……七松先輩は…大丈夫なんでしょうか。｣
｢……君、小平太の後輩か。｣
｢先輩は…いつも元気で、力が強くて、ハツラツとしていて…。たまについていけないくらい突っ走っていくのに…あんな…あんなに憔悴しきっている七松先輩は…初めて見て…っ、｣
そう呟いているうちに、金吾の目からぽろぽろと大きな粒がこぼれる。
Aにはどうしてあげることも出来ず、おもむろに手を広げると、｢ひぐっ…うぇ…ぐす…｣としゃくり泣きながらすぽっと入ってきた。
頭を撫でてとん…とん…と背中を優しく叩く。
まだ小さい身体だ。
ちいさくて、とてもあたたかい。
でもきっと、18年間生きてきたAよりも沢山の大きな物を抱えている。
死というものを、知らなくていいほどよく知っている。
いつも隣にいた誰かが、気づいた時には居なくなってしまう現実を理解しすぎているのだ。
そう思うとなんだかAまで苦しくなってきて、よりいっそう強く金吾を抱きしめた。
時代柄仕方の無いことだとはいえ、何も出来ない自分が憎い。
任務をとちらなければ、ここまで七松が負傷することは無かったかもしれない。
あの時こうしていれば、こうであれば、…と戻らない後悔だけが募る。
｢…ごめんね、何も出来なくて。守ってあげられなくて。｣
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み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - あまねさん» 嬉しいありがとう(^_-)-♡ (11月10日 2時) (
レス) id: 2818f71099 (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - れなさん» わー！ありがとうございます！きまぐれ更新なので気長に付き合ってくれると嬉しいです！！高学年のと絡み！！！四年生とか絡みやすそう！！！！頑張ります！！！！ (11月10日 2時) (レス) id: 2818f71099 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - すき (10月27日 14時) (レス) @page33 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - めちゃくちゃ好きです、、お時間のある時更新お願いします！文才が天才すぎて、、もっと高学年との絡みとイチャイチャ沢山みたいです()完結までついていかせてください！ (10月21日 5時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - ふれあさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！続きをたくさん更新できるように頑張りますので、これからも読んでいただけると嬉しいです( ˊᵕˋ )♡ (2023年5月15日 12時) (レス) id: 2818f71099 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：み ゅ ー ぽ む 。
| 作者ホームページ：なし
作成日時：2023年4月14日 3時
