3の段。 ページ4
大きな門からひょっこり顔を出してきた彼は、そう言って笑顔で持っていた入門票を筆と一緒に渡してきた。
………筆?
思わず二度見してしまった。
動揺が隠せない。
この時代にボールペンでも鉛筆でもなく、筆?
そもそもこの男の子も、よく見れば不思議な格好をしている。
なんというか、昔っぽいというか。教科書でしか見た事がないというか。
教科書でしか見た事がない。
その言葉にふと頭の中でピンと来て、「あ」と声が出る。
「にん、じゃ…?」
「そんなの見たままの感想じゃないですかぁ!君やっぱり忍術学園に用があるんでしょう?」
「…に、忍術学園……?」
「はいっ、サインありがとうございます。お客さんなんだか危なっかしいし、特別にこの僕小松田秀作が学園長室までご案内しますよ。」
「まっ待って!忍術学園って、…」
「僕はここの事務員をやってるんですよぉ。君は?あ、名前名前…Aさん、ですね!」
「ちょ、…」
「にしたってちょっと朝早すぎですよー。しかも門の前で寝転んでるなんて。女性ならもう少し警戒心を持たないとっ、…」
「いや人の話全然聞かねぇな!!!」
手を引っ張られてどんどん学園?の中を進む。
木で作られた趣のある建物は、やはりどこか時代錯誤だ。
ぼぉっとしていた意識もはっきりしてきて、嫌な汗が流れてきた。
「ちょっ、ちょっと!!」と、躊躇なく進む小松田と名乗った男の手をどうにか振りほどき、止める。
「ねぇったら!!今!…今、…西暦何年……?」
「えぇ藪から棒になんですかぁ。今はーえぇと…1589年だったかなぁ……?」
「せっ、……はァ?!!!」
.
146人がお気に入り
「忍たま」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - あまねさん» 嬉しいありがとう(^_-)-♡ (11月10日 2時) (レス) id: 2818f71099 (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - れなさん» わー!ありがとうございます!きまぐれ更新なので気長に付き合ってくれると嬉しいです!!高学年のと絡み!!!四年生とか絡みやすそう!!!!頑張ります!!!! (11月10日 2時) (レス) id: 2818f71099 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - すき (10月27日 14時) (レス) @page33 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - めちゃくちゃ好きです、、お時間のある時更新お願いします!文才が天才すぎて、、もっと高学年との絡みとイチャイチャ沢山みたいです()完結までついていかせてください! (10月21日 5時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - ふれあさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!続きをたくさん更新できるように頑張りますので、これからも読んでいただけると嬉しいです( ˊᵕˋ )♡ (5月15日 12時) (レス) id: 2818f71099 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:み ゅ ー ぽ む 。 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2023年4月14日 3時