毒使いの兄妹は (ページ8)

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四年生対五年生の段:4 ページ8

〜久々知side〜

「人の弟に何してんだお前ぇぇぇぇ！！！」

「ぐふぅッ！？」

味方ーーー！？
なんで俺は今回味方のはずの次郎丸に跳び蹴りされたんだ……？

「いてて……豆腐が危ないじゃないか！」

「この期に及んで豆腐かよ！」

手に持っていた豆腐は無事だ。
ちなみに、木綿豆腐です。

「三郎丸に豆腐の素晴らしさを知って欲しいんだ。あんなに味噌を塗りたくったら、豆腐の持つ味が活かされない！」

「少なくとも今しなくていいよな！？」

「機会があるならいつでもいいからしなきゃ！」

「意味わからん！あと、嗜好は人それぞれだ！」

「次郎丸も味噌塗りたくるよね？あれ、ダメだよ。豆腐への冒涜だよ」

「勘ちゃーーん！お前の同室、どうにかしてーーー！！」

悲痛な叫びが響く。
まったく……泣きたいのはこっちだ。
この六条兄弟は豆腐……特に冷奴に味噌を塗りたくる。

三郎丸なんて、湯豆腐に七味唐辛子かけまくるし。
次郎丸は大豆を手に入れたら味噌を作り出すし。下級生の頃、豆腐仲間だと思っていたのに……。

「って、三郎丸達いない！」

「お前が豆腐持って追い掛け回すからだろ！」

「いや、どう考えても次郎丸が俺を蹴飛ばすから」

「いいから行くぞ！ ……兵助、お前、動けるか？」

俺の腕……右腕に刺さっている毒針を見て次郎丸はそう言った。
どう考えても、足に二本刺さってる次郎丸の方が危険だと思うけど……。

「少し、右腕が痺れる」

「俺は足が痺れている。走れるにしても、遅い。だから、おぶって♡」

「豆腐に生まれ変わったらね」

「辛辣……」

あの四人はタカ丸さん達と合流したのだろうか……。