12 ページ14
「ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ...ぅ...ゴホッ...ぁぅ...」
入った瞬間目を疑った。 「大野くんッ」
急いで駆け寄ったけどテンパってしまう。
何をすれば...
「すいません。大野さん咳き込んでて...お願いします。」
パッと顔を上げればナースコールを押すニノがいた。
ｰｰｰｰｰｰｰそうじゃん...前もこんなことあったのに...。
とりあえず背中を擦ろうと背に手を置くと彼の体からは物 凄い熱を感じた。
汗で金色の長い前髪が彼の白いおでこに張り付いている。
そっとおでこにも触れると、予想通り熱を帯びていた。
呼吸と共に動く華奢な肩。
苦しそうにシーツにしがみつく細く綺麗な指。
「はぁ...はぁ...ゲホッ...」
なおも苦しそうに咳き込む彼。
ガラッとドアが開き医師と数名の看護婦が入ってきた。
「すみません。処置いたしますので暫くの間外でかけてお 待ちください。」
ニッコリ微笑んだ看護婦は俺たちを外に促すとゆっくりと ドアをしめ、自身も中へ入っていった。
「なんか...ごめん。」
シンと静まり返った光の入らない廊下に俺の声が響く。
「何いってんのっ翔ちゃんがもし今日来なくて俺らにも言 わなかったら大野くん、もっと苦しんでたんだよッ翔ちゃ んが謝るコトなんて何もないんだよ!!」
相葉ちゃんの元気な声と笑顔。
いつも俺を元気付けてくれる。
「謝らなきゃいけないのは俺の方だよ...慌てちゃって さ...」
見てることしかできなかった、と松潤は言ったけれど 松潤が「頑張れ」って智くんに声をかけてたの俺しってる よ？
「ニノも...ありがとう。一番落ち着いててさ、ナースコー ル...俺分かんなくなっちゃって...」
ニノが一番落ち着いていた。
看護婦さんとのやり取りもちょっとだけだったけど全部ニ ノがやってくれた。
「感謝されるようなことじゃないですよ。慣れてるんです ((ﾎﾞｿｯ。」
...？
慣れてる？
どういうこと？
「ねえニノ、それどういう「皆さん智くん落ち着きました よ。」ぁ、はい。」
ニノに聞きたいことあったのに...
面会時間も迫ってきていたし、俺たちは急ぎめに病室に 入っていった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 154人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
羅瑠亜(プロフ) - 美唯さん» 毎度毎度本当にありがとうございます。ほんとにもう...励みになります。お話も終盤に差し掛かって参りましたのでどうぞ最後までご愛読くださいませ。 (2015年11月1日 23時) (
レス) id: 56711be44c (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - 続き楽しく読ませてもらいました。また続き楽しみにしてます♪ (2015年11月1日 22時) (レス) id: 14862b15c0 (このIDを非表示/違反報告)
羅瑠亜(プロフ) - 美唯さん» ありがとうございます。なるべく早めに更新します！ (2015年9月10日 18時) (レス) id: 56711be44c (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - 続き楽しみにしていますね(笑) (2015年9月10日 14時) (レス) id: 14862b15c0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：碧 | 作成日時：2015年9月8日 23時
