11 ページ13
「それで？誰なんです。貴方を夢中にさ せてしまうような人って。」
只今お昼の真っ最中。
今日は松本の席の周りで揃ってご飯。
口いっぱいにパンを詰め込んでいた櫻井は二宮の言葉にウッとむせてから慌てて紙パックのジュースで流し込んだ。
「ｹﾞﾌﾝｹﾞﾌﾝ...あの事ね。」
今の今まですっかり忘れていた櫻井はああ、と呟いた。
「あっもしかしてッAちゃん!?まあ生徒会ふくかいちょーだしね。かわいいし。」
恋バナ大好きな相葉は食らいつく。
(ちなみにAちゃんとは彼らの隣クラスにいる生徒会副会長のことである)
「違うよ。俺なんかがAちゃんとつり合うとでも？.......ってそっちじゃないんだけどさ。」
翔は残念がっている雅紀をちらっと見てから続けた。
「俺昨日、大野くんに会ってきた。」
三人の目が大きく開かれた。
「.......うそ...まじ？なんで...」
「先生に連れ出されたじゃん。あん時にお願いされた。」
「まじか。」
「どんな子だった？かっこいい？家どんな感じ？」
食いつく雅紀と潤に、たじろぐ翔。
「えっとさ、大野くん、家にいたわけじゃないんだよ。」
翔の言葉に三人は眉を寄せた。
「え？」
「大野くんは
入院してるんだ。」
「なんで...？」
櫻井は首を横にふった。
「知らない。」
だから今日...と翔は呟いた。
「会いにいくの？」
「うん。」
「行きたい。俺大野くんのこと知りたいしさ。」
「俺も行くッ」
「松潤、雅紀...」
櫻井はちらっと二宮をみた。
「私ももちろんいきますよ。だって翔さんが夢中になった 人なんでしょ？見てみなきゃ損じゃないですか。」
そう言ってふふっと笑った。
時は流れて下校時間。
...も過ぎ、只今大野の病室前。
緊張しているのか、なかなかドアに手をつけない3人組。
(一人はゲームなう。)
「っじゃあ...開けるぞ。」
まるで宝箱でも開けるような緊張が三人を駆け抜けた。
そこには、昨日見た彼の
ひどく苦しそうに咳き込んでいる姿があった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 154人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
羅瑠亜(プロフ) - 美唯さん» 毎度毎度本当にありがとうございます。ほんとにもう...励みになります。お話も終盤に差し掛かって参りましたのでどうぞ最後までご愛読くださいませ。 (2015年11月1日 23時) (
レス) id: 56711be44c (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - 続き楽しく読ませてもらいました。また続き楽しみにしてます♪ (2015年11月1日 22時) (レス) id: 14862b15c0 (このIDを非表示/違反報告)
羅瑠亜(プロフ) - 美唯さん» ありがとうございます。なるべく早めに更新します！ (2015年9月10日 18時) (レス) id: 56711be44c (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - 続き楽しみにしていますね(笑) (2015年9月10日 14時) (レス) id: 14862b15c0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：碧 | 作成日時：2015年9月8日 23時
