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煉獄家は代々鬼狩りを生業とするご家系であるが故、日々鍛錬に、任務に、と忙しい。
ましてや恋愛にうつつを抜かすなど認められず、
見合いすらも手間がかかるため、
男児が生まれた時はすんなり跡取りを残していける
ように許嫁を決めている。


藤山家はご先祖様が鬼狩り様に命を救われたときから「藤の家紋の家」としてやってきた。


偶然にも煉獄家の屋敷とうちの屋敷は
徒歩でも行き来できるほどの距離だったため、

煉獄家の方が困っているときには
必ず致せる限りに尽くしてきた。

そして煉獄家のおかげで藤山家の人間は
何百年も鬼の姿さえ見ることはなかった。



―12年前―


「失礼する!菖平はいるか?」


「槇寿郎様、本日はどうされましたか?」


「ああ。突然ではあるが落ち着いて聞いてくれ」


「ええ、只今お茶をお持ちします」



縁側から立ち上がろとする父を制して
炎柱様は続ける。



「単刀直入に言うが、紫をうちの杏寿郎の許嫁として考えてくれないだろうか。」


「・・・それは、、大変光栄なお話でございます。
しかし、うちの紫ですか?姉の菫ではなく?」


「そうだ、紫だ。」


「しかしあの子は言葉数も少ない大人しい子
ですから、快活なご子息のお相手としては、、」


「俺も承知だ。しかし、あいつは年下ということも
あるだろうが、紫が自分とあまりに違うので
放っておけないようだ。」



炎柱様はハハハっと笑うと、付け加えた。



「分からんでもない。
瑠火だって俺と性格は正反対だろう。
だが彼女の夫になれたことはこの上ない喜びだ。」



「槇寿郎様・・・」


「・・・すまない。気を遣わせてしまったな。」



(奥方がひと月前に亡くなって落ち込んでおられたが、
きっと何かお考えがあるのだろう。)




そうして私たちが夫婦になると決まった。

私は五歳、杏寿郎様は七歳だった。


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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄さん , 義勇   
作品ジャンル:アニメ
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いろ(プロフ) - satoさん» 読んでいただきありがとうございます!更新頑張っていきます^^ (2021年4月13日 22時) (レス) id: aed08086d2 (このIDを非表示/違反報告)
sato(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます。推しのお二人なのでとても楽しいです!そして、寛三郎の菓子の寝言には可愛さが溢れました^_^更新楽しみにしております。 (2021年4月12日 16時) (レス) id: 7113727fb0 (このIDを非表示/違反報告)
いろこ(プロフ) - にゅーとさん» すごく嬉しいお言葉ありがとうございます!!これからも少しずつですが、頑張って更新していきます^^ (2021年4月4日 23時) (レス) id: aed08086d2 (このIDを非表示/違反報告)
にゅーと - はじめまして!今日初めて拝見させていただいたのですが面白くて一気に見てしまいました!推しの2人なのでとても嬉しいです。更新頑張ってください! (2021年4月3日 14時) (レス) id: f2a9229dc1 (このIDを非表示/違反報告)
いろこ(プロフ) - 凪子さん» 読んでいただいてありがとうございます!あたしも二人が大好きです^^ (2021年3月22日 20時) (レス) id: aed08086d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いろ | 作成日時:2021年3月8日 14時

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