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Q 弐 ページ10

ナオミ「そうだ。紹介しますわ」

小さい子供の脚が列車から出てきた

ナオミ「列車の中で知り合ったのですけど…」

ドン、と子供が中島にぶつかった

中島「おっと」

其の儘子供は通り過ぎ、中島を振り返り黒く微笑んだ

中島(ゾッ

?「籠の。なぁか、の」

ピチャッ、と赤い雫が少年の足元に落ちた

?「とぉりぃ、は」

少年の小さな手からその雫は出ていた

少年が袖を捲ると――

硝子の破片が――大量に刺さり、血だらけの腕が出てきた

?「いつ、いつ」

中島(…!?)

?「出、遣ぁ」

零れる血液は、人形に染みた

?「る」

人形の口が、カッと開いた

?「後ろの正面、だぁれ?」

人形「ヒヒキケケ〜アッハッハふひひ」

人形は


不気味に嗤った――

――――

太宰「莫迦な。Qに敵味方の区別などない。命あるものを等しく破壊する。狂逸の異能者だよ」

樋口「戦争を制する為ならば、マフィアは手段を選びません」

太宰の目が険しくなった

太宰「何を解き放ったか解って居るのか。あれは、呼吸する厄災。何故Qが座敷牢に封印されたと思う?異能の中でも、最も忌み嫌われる。”精神操作”の異能者だからだよ」

――――

人形は空中で不気味に嗤っていた

中島「――っ」

事務員の二人を守るように立つ中島

人形は嗤い乍ら、自分の頭を自分で破った

人形「キャハハハァハ」

中島「なっ…」

只の人形ではない、と確信した瞬間でもあったが、何よりも異常すぎる光景だった

ガクン、と春野の力が抜け、俯いた

顔を上げた春野は――

血の涙を、流していた

中島「!?」

春野が中島の首を掴んで、女性とは思えない力で中島を持ち上げた

中島「がはっ…!」

春野が異能を受けてしまったのだ

必然的に呼吸出来なくなった中島が咳き込んだ

?「ふふふ、おねえさんなんとかしなきゃ殺されちゃうよ☆」

中島(敵の…異能攻撃…!)

ナオミ「敦さん!?」

戸惑った様な声でナオミが中島を呼んだ

中島(僕が、皆を守らないと…!!)

拳を握り、そう誓った中島の脳内に、言葉が響いた

ー”守るだと?笑わせるな餓鬼が。貴様如きが何を守れる”−

トラウマの根源、院長先生の声だった

中島(違う!もう昔の僕じゃない。僕には力が有る!)

手を虎化させた中島は力ずくで春野の手を剥がして投げた

が、春野は軽々と着地し、直ぐに中島に襲い掛かって来た

中島(すみません春野さん!)

踏み込んで跳躍し、春野の首を殴った

中島の後ろに、ナオミが立った


又明日

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幸祐 - 月瀬さん» 有難う御座います!指摘助かります! (2019年7月27日 15時) (レス) id: 991f5a7ceb (このIDを非表示/違反報告)
月瀬(プロフ) - いつも 楽しく読ませて頂いてます!あと、「信念」が「新年」の誤字です… (2019年7月12日 18時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:幸祐 | 作成日時:2019年5月10日 20時

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