頭は間違うことがあっても 肆 ページ39
マークは其れ等から浮かんだ答えに思わず頭を支えた
マーク「直ぐ準備できる代物じゃない…タイガーボーイが逃げる前から準備していたのか!人形を届ける為に,彼が落ちてくると信じて…!」
マークは満面の笑みで爆笑した
マーク「HAHAHA!!これは凄い!完敗だ…!」
――
その頃、人形は無事太宰の能力によって解除された
中島「如何して此処が…?」
太宰「敦君が降ってくる方角をずっと探していたからね」
太宰に支えながら地下に着くと救急道具を持ったセラが居た
貴女「…嗚呼、戻ったか中島」
中島「セラさん…」
貴女「一応脚を見せろ。与謝野は連れて来れなかったからな」
中島「い、いえ。やめてくださいホントに…」
太宰「善くやったよ敦君。これでもう横浜は安全だ…と、云えれば良かったのだけど」
太宰が溜息交じりに云った
中島「何かまだ…問題でも?」
貴女「忘れたのか、中島。Qが…あの子供が敵の手にある限り、連中はこの大破壊を起こせる」
中島「あっ…」
太宰「唯一対抗可能な協力者である異能特務課も活動凍結された。これ以上は…」
貴女(嘘くさい…物凄く。中島だから使える誘導尋問じゃないか)
中島「…太宰さん、セラさん。昔読んだ古い書巻にありました。『昔、私は、自分のした事に就いて 後悔した事は無かった。しなかった事に就いてのみ 何時も後悔を感じていた』」
中島が、ゆっくりと息を吸った
中島「それに、こうもありました。『頭は間違う事はあっても、血は間違わない』――空の上で僕はある発想を得たんです。皆からすれば論外な発想かもしれない。でも僕にはそれが、僕の地と、魂が示す、唯一の正解に思えて、ならないんです」
太宰「どんな着想だい?」
中島「”協力者”です。彼等は横浜で最も強く、誰よりも此の街を守りたがっています。組合と戦う協力者としてこれ以上の組織は有りません」
暫く、沈黙が流れた
中島「その組織の名は ポートマフィアです」
”頭は間違う事はあっても、血は間違わない”
――中島敦「光と風と夢」
貴女(扨…忙しくなるな…”お茶会”の招待状を書かなきゃ)
凡てを予見していたセラは今後の太宰の行動も含め、少し苦笑い交じりに微笑むのだった――
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幸祐 - 月瀬さん» 有難う御座います!指摘助かります! (2019年7月27日 15時) (レス) id: 991f5a7ceb (このIDを非表示/違反報告)
月瀬(プロフ) - いつも 楽しく読ませて頂いてます!あと、「信念」が「新年」の誤字です… (2019年7月12日 18時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:幸祐 | 作成日時:2019年5月10日 20時