ある人の妹は武装探偵社で頑張っているようです 肆

頭は間違うことがあっても　参 ページ38

男――立原は突然出てきた中島に驚いた

立原「！てめえは…！」

中島の底からの判断は過去最高に早かった

中島「済みません！この子、頼みます！」

何と、乳母車ごと子供をマフィアに預けたのだった

立原「はあ！？待て、クソ探偵社！！！」

赤ん坊「おぎゃああああああ！！」

立原(ﾋﾞｸｯ「お、お前に云ったんじゃ無えよ！」

――

マーク「凄いなタイガーボーイ…！こんな超高度からの落下に耐えて、砲撃にも耐えて、．５０弾(ﾎﾟｲﾝﾄﾌｧｲﾌﾞｵｰ)の雨にかすりもしないなんて…」

トム「そんだけあのキモ人形を届けたいって事じゃねえの？」

ハック「おかえりトム」

マーク「…。なら、此れは狩りじゃあない」

マークの顔が、此れからの事を期待して爛々と輝いた

マーク「男と男の決闘だ。どちらが新年を通せるか勝負と行こうじゃないか」

――
街を走っている中島の目に、不思議な物体が幾つか地面に設置してあるのが映った

中島(前からあんな変な物体有ったけ…？この騒動で貨物車が落としたのかな)

変ではあるが、妙に憎めない顔をしている物体だった

然し、マークは其の隙を見逃さなかった

マーク「余所見は、オススメしないねタイガーボーイ」


中島の目の前に、燃料輸送車が倒れていた


マーク「ピンチは何処から来るか判らないよ」

中島「燃料輸送車！？」

マーク「大当り(ｼﾞｬｯｸﾎﾟｯﾄ)」

引き金が引かれ、弾丸は燃料が入っているタンクに入った


ﾄﾞｵﾂ


爆風に吹き飛ばされた中島は、守るすべなく肺を打ち付けた

中島「が…はっ…！」

ガスンガスンという音と共に足に激痛が走った

中島「…！」

ハック「標的の両脚部を破壊。移動を封じました」

マーク「終わりだね。君は間違いなく「トウェン大活躍日記」最大の好敵手だよ」

引き金を、押すのが惜しい位には――


中島は、移動が出来なくても人形に向けて手を伸ばしていた

煙の中から、足が出てきて、探していた人物が現れた

太宰「君の勝ちだよ。敦君」

中島「太宰さん…！？」

太宰は中島の前にしゃがみこんだ

太宰「君の魂が勝った。此れで街は大丈夫だよ」


中島「危険です太宰さん！空から銃撃が」

太宰「どうかな？」

太宰は一つの信号釦を押した

すると、あの変な物体から謎の煙が出て辺りを包み込んだ
――

マーク「煙幕…！？」

トム「それだけじゃねーぞ！」

ハック「熱センサー、探知レーダー無効！飽和チャフです！」

そう、これは――

頭は間違うことがあっても　肆→←頭は間違うことがあっても 弐

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す