社畜の私は推しを守る力を手に入れられたらしい。Ⅷ (ページ14)

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第246話ワノ国の守り神ページ14

イゾウ「簡単な話だ。この刀を届けに行くのについて来て欲しい」

この刀、と出されたのは1本の刀だ

貴女「…いいけど、それだけ？」

イゾウ「おれ一人で行くと色々言われそうでな…お前が一緒に行ってくれるなら楽なんだ」

マルコを見る

マルコ「おれはついていけねぇからな。麦わらのトコのがまだ回復しきれてねぇ、くれぐれも…絶ッ対に無茶するんじゃねぇよぃ」

イゾウ「あのな、おれはトキ様がご懐妊された頃おまえらと一緒だったじゃねぇか。妊婦を知ってんのに無茶させると思ってんのか？」

マルコ「思ってねぇよぃ。セラが無茶するからセラに言ってんだ」

ちょっと居た堪れない

貴女「わかった！わかったから！行こイゾウ」

イゾウの腕を引きやや小煩いーーまぁ、私のための言葉なんだけど
マルコの声を背にせめてゆっくりと歩く

貴女「でもどこにいるのかとか検討着いてるの？」

イゾウ「ああ、モモの助様が将軍になられて幾許か経ったからな。アイツらが行くところならバッチリだーーが、なぁセラ」

貴女「ん？」

イゾウ「あんま早く死んでくれんなよ。お前が諦めなきゃおれ達はどんな手だって使うことを忘れんな」

何も言い返せずしばらく沈黙が続いた

貴女「私はね、イゾウ…確かに長い時間残ってない。それはオヤジも知ってる。でもそれでも、悔いを残す人生にはしたくない…それに、私のお腹に本当にいるならきっとその子がマルコを支えてくれる」

さす、と軽く腹を撫で笑う

貴女「それより私はイゾウが怒ってないかが心配だったんだよね」

イゾウ「なぜおれが怒るんだ」

貴女「私の力があれば"彼"は死ななかった」

寿命がわかる私ならイゾウのかつての仲間を全員すくいあげる事は出来た

イゾウ「……そうだな。だがおれ達はそれこそ悔いのないように動いたんだ。20年前の悔いを払拭する為に。その結果死んだのなら何も言わんさ。お前がおれ達のために動いてくれていたことは知ってる」

とん、と優しく背中を押される

貴女「寿命を与えたことも？」

あの時は突っ込まれる時間がなかったからスルーさせたけど私は私のエゴで死に場所を求めているイゾウの死に場所を奪った

イゾウ「なにかしてくるとは思ってたさ。お前がここについて行くと言った時点でな。そんでオヤジは渋ったがセラをワノ国に行かせてお前のストッパーのマルコも着いてきた。セラのその行動はオヤジの言伝でもあるんだろ？」