12* 忍びの時 ページ12
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物置教室で息を潜めること早1時間。
いつまで待てばいいんだろうか。
地べたに座り込んでいるので、腰とお尻が限界を迎えそうだ。
光を漏らさないように下を向き、携帯をいじっていたが、充電も残りわずかになってきている。
喋っちゃだめって言われてるけど、もう色々限界が…
携帯とのにらめっこをやめ、隣に座る鉢屋に話しかける。
「ねぇ、はち…鉢屋？」
話しかけたものの、返事は返ってこない。
これは…寝てる…？
そっと鉢屋の顔をのぞき込むと、小さな寝息をたてている寝顔が目に映った。
寝てる…。
「鉢屋ー。鉢屋ーー。おーい？」
そういえば一人暮らしだっけ…疲れもたまるよね。
かと言って、このまま起きられないのも困る。
軽く肩を叩きながらもう一度呼びかける。
「はーちーやーさーん」
ん…と喉の奥からの返事が返ってきた。
「…悪い、寝てたか…」
「ううん大丈夫。お疲れ様」
「…？何が…」
あっ、不破くんとお話したことは秘密なんだったか。
「ほら、外いい頃だよ」
やっとの思いで立ち上がる。
腰が楽になり、血が巡っている感覚が全身に広がる。
と、同時に少しふらついた。うーん貧血。
「大丈夫か？」
伸びをしていた鉢屋が振り返り声をかけてくれた。
「大丈夫、全然余裕」
物置教室をあとにし、屋上のドアに繋がる階段を上る。
出た、お得意のマスターキー。
どこで入手したのかとか、もう怖くて聞けない。
ギギ…と重いドアを開ける音が響く。
「うわぁ…」
昨日は焦っていて、あんまり見てなかったけど、こんな都会でも星が綺麗に見える。
「きれい…」
「だろう。結構穴場だよな」
「…鉢屋は本当はなんで、ここに来てるの？」
昨日、曖昧に答えられてしまったことを再度聞いてみる。
絶対はぐらかしてるもん。
「だから星を見に…」
「そんな柄でもないことを？」
「失礼じゃないか？」
「だってそうでしょ？」
あはは、と笑いながら、壁にもたれて座る。
「女の勘ってやつは恐ろしいな…」
私の隣に鉢屋も座り、空を見上げた。
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あ - はーもう何回読んでもキュンキュンです更新待ってます！ (2021年9月12日 18時) (
レス) id: 5d4ddc9a48 (このIDを非表示/違反報告)
moufu0727(プロフ) - すっっっごく素敵です！！更新されるのを楽しみにしています(^ ^) (2021年5月5日 13時) (レス) id: be7d571388 (このIDを非表示/違反報告)
はすいろ(プロフ) - 題名忘れて二年間ぐらいずっと探してました！更新待ってます！ (2020年5月16日 3時) (レス) id: 0c8b5c5d9d (このIDを非表示/違反報告)
夢少女リノ - 続きを踊りながら待機 (2017年12月12日 5時) (レス) id: 228e8ecf3d (このIDを非表示/違反報告)
Ａｏｈａ - なんか私高屋さんみたいな親友ほしい。出来れば鉢屋みたいな彼氏がほしい。続きが楽しみです！更新頑張ってください！ (2017年12月12日 1時) (レス) id: 99600ecbc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RITZ(リッツ) | 作成日時：2017年8月18日 2時
