何千回でも巻き戻せ！

一回目“巻戻士”登場（3） ページ4

「やっぱ難かしいで。既に決まった未来を変えられる確率は100万分の1とも言われてますし…そやさかい、どう足掻いても…人質になる未来に向かってまう！」

「そう簡単に未来は変えられないのか…。」

「「巻き戻し(リトライ)！」」

「じゃあ、どうしても人質になっちゃうなら、人質になってから助けよう！」

「でも、どうやって！？」

「まずは…銃を奪う！」

「なるほど。銃さえ無ければ川田さんは助かる…。」

「そうですけど、相手は元エリート傭兵ですよ！？」

「ちょいやそっとじゃ、銃は奪えまへんで！？」

「わかってる。だから…A。」

「何？」

「…………。」

「えー…大丈夫なの？命が危ないよ？」

「でもAは巻き戻すだろ？」

「はいはい。」

「おい、ヘタクソ！俺を撃ってみろ！」

「馬鹿なの！？」

「クロノさん、なにして…！」

「遠すぎて当てられないか？腰抜け！」

「この…、死ね！」

「かはっ…」

「クロノさん！」

「何考えてんねんな！？クロノが死んだらそれ覚えても無駄になるだけでっせ！？」

「…覚えた(・・・)？巻き戻すよ？」

「ああ、覚えた。」

「“巻き戻し(リトライ)”」

＿45回目

「おい、ヘタクソ！俺を撃ってみろ！」

「馬鹿なの！？」

「何だよ？遠すぎて当てられないか？腰抜け。」

「死ね！」

「1発」

「「よ…、避けた！？」」

「飛んでくる場所さえ分かってれば、弾は避けられる。」

「何ィ〜！？」

「見つけた…！」

「い゛ったァ…2発目覚えた。巻き戻し(リトライ)。」

何でわたし撃つんだよ。流れ的にお兄ちゃんでは？痛いし。

＿46回目

「死ね！」

「一発目！」

「見つけた…あれ？」

「2発！」

「なるほど。分かったで、2人の作戦。銃を撃たして弾道を覚えて、かわすこと繰り返し、“弾切れ”させる作戦やねんなあ？」

「うん。銃が奪えないなら、弾切れにさせる！」

「すごい作戦です…！巻戻士本部のデータベースによると、強盗が川田さんを人質にとった時点で、銃に残った弾は6発！」

「つまり、6発撃たせったら弾切れです！」

「わかった。ありがと。」

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