本領発揮 ページ29
*
LEVEL4 焦熱地獄＿＿＿＿
「カニちゃん！！レベル3へ行く階段どっちだ！？」
「左へ！！」
正面突破を図る私たちに、看守たちがこれまた正面から襲ってくる
しかし、倒している間に看守室がやられたらしくLEVEL4の囚人たちは続々と出て来て戦力に加わった
圧倒的に此方の戦力の方が...高い
「うわ！！くそォブルゴリだ！！」
「ぐわぁああ〜〜〜！！」
「ブルゴリ！！あの顔巨大化オカマ王もやっつけてくれ！！」
サルデス牢番長か...奴の吹く笛はそこらの看守とは違う圧倒的強さを誇るブルゴリ兵を動かす力がある
雑魚な囚人たちを執拗に狙ってくるため、前進していた私たちの足も止まる
私は痺れを切らして、一人その前へ飛び出した
脱獄の邪魔をして貰ったんじゃ困る
「◯◯ちゃん！！」
「雑魚には用がねェ！！下がれ！！」
邪魔な雑魚囚人たちを後ろに下げ、ブルゴリの前に立つ
丁度エンポリオ・イワンコフも応戦しようとしていた所なので多分一瞬で片付くだろう
私は頃合いの石を素早く拾って、襲ってくるブルゴリ兵の上に高く放り投げた
敵も味方も、一体何をしているのか＿＿＿＿と考えている筈だ
「"
「"
小石を撒いた一帯に向かって手を素早く左から右へ翳せば、その石は紅く煌めき出して地上の奴らを苦しめた
イワンコフの攻撃で倒れなかったブルゴリたちも次々に苦しみはじめて死んで行くので看守たちも焦りが顔に浮かんでいる
二次被害が起こらないうち、私は地面に散らばった"それ"をただの小石に戻した
「宝帝だァ〜〜！！ブルゴリたちに何をしたァァ！！？」
「いちいちうるさいな、シンシャだよ」
「シン...シャ？」
走りながら追いかけてくる看守たちと麦わらが首を傾げる
麦わらは説明しても分からないだろうが、聞かれたからには一応答えてやろう
「シンシャは加熱すると振戦、感覚障害、死の原因となる水銀蒸気が生じる世界で最も危険な鉱物...私が生み出せるのは宝石だけじゃない、鉱物だ」
「ここは灼熱地獄だからなあっという間に蒸発して水銀蒸気が発生したんだよ」
スゴいだろ、と笑いながら並走してきた看守を殴る。麦わらはにしし、と笑ってよく分からねェけどお前が強ェことは分かったという
バカじゃねーの、と笑って返してやれば麦わらはやっぱお前いいな〜、といいながらLEVEL3へと駆け抜けた
「やはり使える駒だったらしいな...宝帝」
その様子をクロコダイルは口角を上げながら窺っていた
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作者名：RIOT(別垢にいみ)
| 作成日時：2019年11月24日 23時
