医者の息子 ページ8
*
「おれも連れてけ」
そう言われて、病院で再会したローくんにスカートを掴まれた。家に帰る前に病院へ寄っていこうと思って来たのだが、やはりこの子に遭遇した
なんとなく、この子とはこれからも縁がありそうな気がする
お見舞いに来ただけだったけれど、この前のロシーとの話を思い出して重病かもしれないローくんを放っては置けなかった
だから、分かったと言ってローくんの白い痣が広がった手を握る。少し怯えていたみたいだったけれど、いつの間にかしっかりと手が握り返されていた。
ロシーの病室は一人部屋だ。ウチは無駄にお金があるから、ドフィが見舞いに来たときに落ち着けるようにと一人部屋を用意した。
「お前の家、金持ちなんだな」
「まぁ、ドフィは社長だからね」
「ドフィ...？」
「この前の悪そうな兄」
ローくんは物珍しそうに病室の扉を見ると、中に入る私に続いて入ってきた。ベッドには何かの工作をしているロシーがいる。
「わぁ、一日でもう部屋を私物化してる」
「A〜、一日会わなかっただけで何か変な感じだな...あれ、その子は？」
ロシーはにっこりと笑って私を見る。そしてその腰辺りに突然隠れたローくんをみて、目を瞬かせた。
この子が昨日アンタがクソガキ呼ばわりした子だよ
「ローくん、昨日夜会った子」
「あ〜、この子が」
ローくんはなぜかじっ、とロシーを見ると私より先にベッド脇にある見舞人用の椅子に座った。仕方なく私はローくんの後ろに立つ。
「お前、食中毒か？」
「えっ...なんで分かるんだよ」
ふぅ、と息をついたローくんに私もロシーもギョッとする。この子にロシーが食中毒で運ばれたとは言った覚えもないし、ましてや医者でもないのにそんなことが分かるなんて。
「おれは医者の息子だ、見れば分かるし...お前が昨日運ばれてきたのは丁度夕飯を食い終わった頃から夜中にかけてだったからな」
「お、おお...」
「この季節だからどうせ生牡蠣なんかにあたったんだろ」
百発百中、流石にここまで言い当てられるとかえって清々しい気もする。
ロシーもかえって感心したようで、保育士故かローくんの頭に手を乗せて、素直にスゲーなと褒めた。
「おれに気安く触るな」
当の本人は、子供扱いされたようでとてもいやがっていたけれど。
じゃあ私が手を握ったのも嫌だった？と聞けばそれはいい、と言う。でも納得いかないロシーはゲンキンな奴だ、と頬を膨らませた。
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RIOT(プロフ) - さばちゃん@かんづめさん» コメントありがとうございます。更新の励みになります！ (2019年12月10日 16時) (
レス) id: f952b08383 (このIDを非表示/違反報告)
さばちゃん@かんづめ(プロフ) - ショタのローが可愛くて好きです！！更新楽しみにしてます！ (2019年12月3日 22時) (レス) id: 913017553b (このIDを非表示/違反報告)
RIOT(プロフ) - 最新型のうさぎさん» コメントありがとうございます！これからまだ色んなキャラを出していこうと思っているので、楽しみにして貰えると嬉しいです！ (2019年11月14日 21時) (レス) id: f952b08383 (このIDを非表示/違反報告)
最新型のうさぎ - すっごい面白いです！！！尊い！！！推しが！！！たくさん！！！（語彙力崩壊）毎日覗きに来ますね！！！！！！ (2019年11月14日 16時) (レス) id: e04dff07ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RIOT(別垢にいみ)
| 作成日時：2019年11月13日 12時
