子供のような大人 ページ46
*
「38.0ですね、昨日また夜遅くまで医学書読んでたんでしょう...」
「ｺﾞﾎｯ...悪いか」
「そりゃ、私達のためだと思うと胸が張り裂けそうな位嬉しいんですが...無理はしないでください」
心配です、と付け加えてやれば船長は不貞腐れて逆方向を向いて布団に潜ってしまった
私はため息をつきながら、濡れタオルを絞る
簡単に今の状況を説明すると、船長が熱を出した
船長は医者だけど、無理をして体調を壊すことが多々ある
いつもは、少し寝不足でフラフラしていたり頭痛程度だけど...
熱まで出すなんて、一体何をそんなに必死に勉強してたんだか
「船長、濡れタオル乗せますからこっち向いてください」
「断る」
「冷たくて気持ちが良いですよ、ほら」
ね、と笑ってみせると熱が相当辛いのか、船長はすぐにこっちを向いて自分から前髪を掻き上げて額を露にした
あーあー、おでこまで真っ赤になってる
ぴと、とそれを乗せてやるだけで船長は幾分か落ち着いたような顔をした
「お昼どうします、食欲はありますか？」
「...ねェ」
「そうですか、無理に食べると嘔吐したり下痢の原因になるって前言ってましたもんね...一応お粥は用意しますけど」
「...それでいい」
船長はしおらしく呟くと目を瞑った
余程疲れていたのか...もっと早くに気がつけばよかった
赤い顔と浅い呼吸
辛そうな船長を見ると、こっちまで辛くなってくる
もう寝たかな、と思って部屋を後にしようとすると着ていたパーカーの裾がグッと引かれた
「...行くなよ」
「でも、薬を」
「後でで良い...今は、行くな」
そのままグイグイと体を引かれて、横たわる船長のとなりに座らされる
熱の時は一肌が恋しいって言うもんね...
それで船長が私を引き留めたとしたら、それはとても嬉しいし
何だかこそばゆい気もする
「何処にも行きませんよ、そうだ昔話とか聞きます？それか子守唄とか」
「ｺﾞﾎｯ...おれァガキじゃ、ねェ」
「はいはい、船長は大人しくして...昔々あるところに」
船長の胸あたりをポンポン、と叩きながら昔話を語る
本当に子供を寝かしつけるみたいだったけれど、船長はいつの間にか安心したように眠っていた
そんな所が、いつものクールな所とギャップを感じられて可愛らしい
「早く治りますように」
ポソリ、と呟いたその言葉は船長の部屋に静かに溶けていった
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aya(プロフ) - リクエストです。ドレスローザ編に入る前、ドフラミンゴの夢をみて怖がる夢主ちゃんにローが寄り添って心を落ち着かせるお話をお願い致します。 (2019年10月28日 10時) (
レス) id: 611a760f67 (このIDを非表示/違反報告)
RIOT(プロフ) - ルナさん» コメントと以前のリクエストありがとうございます！書きたいとは常々思っているのですが、番外編という枠では済まなくなりそうなので、別に連載という形になりますが少し考えてみます！ (2019年10月28日 7時) (レス) id: f952b08383 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - いえいえ、お気になさらず！ リクエストをありがとうございました！ それはそうと、スタンピードの夢小説は書かないのですか？ (2019年10月27日 22時) (携帯から) (レス) id: 66cf0ac4ec (このIDを非表示/違反報告)
有害君 - 前回のリクエストにこたえてくださりありがとうございます！またリクエスト何ですがローが猫化する話をお願いします！夢主ちゃんがめちゃくちゃ可愛がっているときに効果がきれて二人共少し気まずくなる感じで！！ (2019年10月27日 22時) (レス) id: ee0db65bd8 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - リクエストをお願いします！ 夢主がシロクマ風のモコモコファッションをしてローを悶絶させるお話が読みたいです！ シロクマの耳が着いた帽子+白いモコモコワンピースでローがメロメロになった姿が浮かんだので…！ (2019年10月27日 18時) (携帯から) (レス) id: 66cf0ac4ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RIOT(別垢にいみ)
| 作成日時：2019年10月17日 0時
