ドフラミンゴ ページ5
*
「おれだ...七武海をやめたぞ」
ドクン、と心臓が大きく音を立てて
背中の火傷がジリジリと疼いたような気がする
船長の目の前にある電伝虫から聞こえる地を這うような声の主は
明らかに"ドンキホーテ・ドフラミンゴ"彼、本人だ
「...ハァ」
心臓の鼓動は大きくなり、その場に手をついてしまう
気持ちではドフラミンゴに負けてないつもりだったけど...体は上手くいかない
あの日の恐怖は、まだ私の体を蝕んでる
「Aちゃん、大丈夫かい！？」
「サンジさん...」
サンジさんが咄嗟に体を支えてくれて、何とか呼吸も落ち着いてくる
船長は踞る私を一瞥して、また話を続けようとするも＿＿＿
「もしもし、おれはモンキー・D・ルフィ！！海賊王になる男だ！！！おいミンゴ！！」
麦わら屋さんはドフラミンゴに向かって子供達のことや茶ひげのこと、船長がシーザーの引き渡し条件を伝える
そして
「あとな！！Aのこと苦しめてんのはお前だろ！！
もし、今度コイツに手出したらぶっ飛ばすぞ！！」
そう、麦わら屋さんが言ってくれた言葉に自然とポロポロと涙が溢れる
多分、麦わら屋さんは無差別に人を傷つけたりだとか、そういうことをする人が許せなくて言ったんだろうと思うけど
10年間、奴に苦しめられた私にとってその言葉は何よりの救い
「フッフッフッ！！愛しいAはそこにいるんだろうな」
「いるぞ！！じゃなかった、やっぱいねェ！！」
「バカ、余計なこと喋んな！！」
私はゆっくりと立ち上がり、電伝虫の前に座った
もう、逃げないって決めた
10年間逃げてきて分かったのは"逃げられない"っていう事実
なら、逃げずに立ち向かえば良い
それでこの苦しみから解放されるのならそれでいい
「ジョーカー...」
「おぉ...愛しいA。無事だったか」
昔殺そうとしたくせに、という言葉を飲み込んで受話器に口を近づける
電伝虫からはあの奇妙な笑い声が漏れている
「10年前、貴方は私の街を焼き払った。
それは一生許せないし、許そうとも思わない」
「そうか、まァそうだろうな＿＿＿＿だが、お前がおれの物にならない限り、次はローがそうなる運命だぞ」
グッ、と下唇を噛むと船長が首を横に振る
"奴のペースに乗るな"と
「船長は貴方になんか負けないし、屈しない。
だから、私も貴方の物になるつもりはない！」
「＿＿＿残念だ、お前のその威勢の良いところがおれは好きなんだがな」
ガチャン、と麦わら屋さんが私の受話器を握った手を無理矢理下ろす
その瞳には形容しがたい怒りの炎が燃えていた
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睡眠丸 - 本当にめちゃくちゃ面白い作品ですね！！一番初めのところから読ませていただいていますが、飽きるところがないです！！これからも更新頑張って下さい！応援してます！！長文失礼しました！ (2019年9月14日 20時) (
レス) id: 4e8951a1b9 (このIDを非表示/違反報告)
RIOT(プロフ) - エースファンさん» コメントありがとうございます！名前の()無しは最新話の二行目でしょうか？ここは(偽名)になっているので、偽名の設定をしていただかなければ、名前という表示になるように設定してます！紛らわしくてすみません...！ (2019年9月6日 7時) (レス) id: f952b08383 (このIDを非表示/違反報告)
エースファン - 名前が()されていませんよ。そうしないと入力した名前が出来ないと思います。以上です。面白い話なので、更新頑張ってください！ (2019年9月6日 6時) (レス) id: 02823b3e8b (このIDを非表示/違反報告)
明煌羅(プロフ) - 続々編ありがとうございます！楽しみにしてました！ (2019年9月4日 16時) (レス) id: e8cddd2bcf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RIOT(別垢にいみ)
| 作成日時：2019年9月4日 16時
