隣人13 ページ13
*
「大丈夫？怪我はない？」
Aは何も答えずに、僕の胸元へ顔を押し付けている
彼女の細い腕は僕の背中へと回って、僕の両手は行き場もなくさ迷っていた
ドクドクと心拍数が早くなる
あぁ...これ聞かれてたらホントにカッコ悪いよね
「スパイダーマン、ごめんなさい。私、本当は最初、貴方のこと侮っていたの」
「え？」
彼女は顔を上げ、僕の目をじっと見つめる
マスク越しだけど僕はもう彼女の視線に釘付け
「貴方の友達のピーターと仲良くなるために咄嗟に貴方のこと尊敬してるって言ったわ。知りもしないのに...」
「そうだったんだ...」
僕も彼女からスパイダーマンについての評価を聞いたとき、飛ぶように喜んだけれど
それより、彼女が僕と仲良くなりたくて咄嗟に褒めてくれたことが何よりも嬉しかった
なんていじらしくて、可愛い子なんだろう
これを知って、僕はもっと彼女のことを知りたいと思った
「ピーターは...？」
「あ、あぁ！彼は僕と入れ替わりで警察の方へ行ってくれたから、多分無事だよ」
「良かった＿＿＿でも、今回のことで彼...私と友達になりたくないなんて、思わない？」
「えぇ！？」
彼女の口から不安そうに呟かれたそれは僕をビックリさせた
だって、それは僕のセリフだと思ってた
こんな危険な目に合わせたら、誰だって嫌だと思う
ましてや、僕はピーターという立場で彼女を守ってない
あくまでも"スパイダーマン"っていう仮面のお陰で僕は彼女を守れた
「心配しないで、ピーターはそんな男じゃないよ。さっきだって、彼は君のことばかりを心配していたし＿＿＿きっと、仲良くしてくれるよ」
Aは僕の言葉を聞いて安心したように頷くと、僕の手を優しく包み込んだ
すると、彼女はそこへ唇を落とす
「＿＿＿えっ！？」
「ありがとう...親愛なる隣人、スパイダーマン」
僕は勇気を振り絞って、彼女の頬にキスすると割れたファストフード店の窓から急いで外へ出た
彼女は呆然として、こちらを見つめる
「また、どこかで＿＿＿！」
僕は壁から壁へ、糸を飛ばして移動する
風が気持ちいい、熱くなった頬を冷ましてくれる
『私も＿＿＿またどこかで！』
また、彼女に会ってもいいのだと言ってくれたから
僕の心は思ったより落ち着いていた
彼女の笑顔に浮かされた熱はまだ冷めないのに
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mj(プロフ) - ohhhhhh続き見たいです(TT)！！！！！！！！！！！ (11月11日 23時) (
レス) @page16 id: c09027b0bb (このIDを非表示/違反報告)
ノア - めっちゃ最高！！！続きが気になりすぎる………………！！！！ (2022年12月30日 15時) (レス) @page16 id: 4cb0fdc463 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 続きが気になりすぎる……更新されていなくても読んでしまう……！！！！ (2022年11月3日 23時) (レス) @page16 id: 44cbacd699 (このIDを非表示/違反報告)
リノン - めっちゃ面白いんだけど笑笑 (2021年11月18日 2時) (レス) @page16 id: 857cfc6855 (このIDを非表示/違反報告)
夢者(プロフ) - なんて素晴らしいお話なんでしょう、更新停止であっても私は繰り返して読ませて頂きます、 (2020年8月15日 0時) (レス) id: f5c9ee6f69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RIOT(別垢にいみ)
| 作成日時：2019年7月21日 23時
