十九周目 ページ19
*
おれたちは、死ぬ気で縛られた柱から抜け出した
周りは火の海で、行き場は失くなりつつある
早くここからルフィを連れて逃げねェと＿＿＿＿手遅れになる！
それ以前に、Aはどこにいる...！？
ブルージャムは火災を起こしたあと、逃げてる筈だ
それなら、まだ命は無事かもしれねェ
命は無事でも、傷ついているなら、おれは絶対に許せねェ
もしものことを考えただけで、気が狂いそうだった
燃え盛る瓦礫の中を駆け抜けていた時、大柄の男が大声を上げて拳を振っているのが見えた
あの後ろ姿は...ブルージャム！！？
なら、あそこで奴が拳を振るってるのは...？
"エースくん、お手伝い出来てえらい！"
"エースくん、大丈夫！？もう！心配したんだから...！！"
"エースくん"
「Aーーー！！」
「誰が勝手に逃げていいと言った！」
なぜコイツらがここにいるだとか、そんなことはもうどうでもいい
ブルージャムの足元に倒れるAの変わり果てた姿を見て、全身の毛が逆立つのを感じた
頭からは血を流し、全身には紫色の痣が至るところに広がっている
細々と息をしながら、おれとルフィを見て安心したような顔をするAを見ると、心臓が握られたみたいに辛かった
おれが、守るって決めたのに
好きな奴がこんなにボロボロに殴られて黙ってられる訳がない
ルフィはAのその姿を見てられない、というように目いっぱいに涙を溜めている
「お前...ソイツに何した」
「あ？この女のことか？＿＿＿将来のおれの女にしてやるっつったんだが...相当な聞き分けのない女らしい」
ブルージャムはAの髪を掴み上げると、おれたちの前に放り投げた
駆け寄って、肩を抱き寄せる
息はしてる...でも、殴られ続けて虫の息だ
早く手当てしねェと、死んじまう＿＿＿！！
「てめェ...！！！」
ブルージャムはサボのこともバカにするようなことを言う
こいつは...おれの怒りに"火"をつけるのが、相当上手いらしい
今おれを捕まえてやがるのはただのチンピラ
今すぐここで＿＿＿＿
そう思った時、おれよりも沸点の低いルフィは捕まえていたチンピラの腕に噛みつく
キレたチンピラは、ルフィの額を鉄パイプと一緒に切った
ルフィ...
サボ...
A...！！！
おれの大事な兄弟を、友人を、好きな女を...！
「ルフィに手を出すなァ〜〜〜！！！」
その瞬間、全てが許せなくなった
不甲斐ない自分も、大切なものを傷つけた男も
この火事の首謀者も
全て＿＿＿＿＿
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りの - 本当に最高の作品でした😭もしよろしければ、「もしエースが死なずに世界を一周して帰ってきたら」の話も作って欲しいです！ (2022年8月9日 23時) (
レス) @page31 id: a323a51480 (このIDを非表示/違反報告)
お布団 - マジで泣きました、ほんとにこんなに素敵な作品を読ませていただきありがとうございます(´TωT｀)涙が止まりません(´；ω；｀) (2022年4月18日 22時) (レス) @page31 id: 69ffeb4779 (このIDを非表示/違反報告)
chocolate123112(プロフ) - コメント失礼致します。私占いツク読んで初めて泣きました(；；)素敵な作品ありがとうございます。これは書籍化されるべきだなと思いました！^^ (2019年9月12日 7時) (レス) id: d1b3e3b53e (このIDを非表示/違反報告)
ミケ(プロフ) - 番外編ありがとうございます！涙ぐみました。手紙…やばいですね。この後を想像するのもすごく楽しいです！番外編最高！！！ (2019年9月11日 2時) (レス) id: 5ea4295e7e (このIDを非表示/違反報告)
ミケ(プロフ) - コメント失礼します。素敵な作品をありがとうございました。とても感動しました。要望ですが、後日談や番外編などが読みたいです！例えばお墓参りとか……ご検討の程宜しくお願い致します！！本当にありがとうございました！！！ (2019年9月7日 23時) (レス) id: 5ea4295e7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RIOT(別垢にいみ)
| 作成日時：2019年8月24日 19時
