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すみません、元の作品と始まり方ちょっと変わりました。








しのぶSide



 任務帰り、あの子が戦いで負傷したと聞いた。それも死にそうなほど重症だと。他の隊士も重症者が多いと言う。



……情けない。だからずっとあなたは出来損ないと思われているんです。



これっぽっちも気にかけてないつもりだった。



あの子が死のうがどうでもよかったはずだった。



だが、自然と屋敷へ向かう足が速まっていた。



のんびり歩いていた足が走り出す。



なぜだろう。



「胡蝶様?もう全隊士とりあえず治療は終わりましたよ。」



アオイが私の顔を見て驚く。



「泣いて、いらっしゃるのですか?」



「……あら、なぜで、しょうか。」



頬に手を当てると、頬が濡れていた。



「A様のことでですか?」



「そんなわけないじゃないですか。……とりあえず、負傷した隊士の様子を見に行きますね。」



アオイがなにかいいたそうにしているのに気づかない振りをし、横を通りすぎた。



自分の部屋に行って鏡を確認する。



「……ひどい顔。」



笑えてくるくらいに。



なにが悲しくて私はそんなに泣いているんだ?



隊士が減っていくのが悲しいから?それもあるだろうが、違う。



あの子がいなくなるのが嫌なのか?



私はあの子を妹だと思っていない。今までだってそうだったはずだ。



そう思っていたはずだったのに、あの子の話を聞いたときに、心が張り裂けそうだった。



また母さんや父さんや、姉さんだけでなく、あの子も失ってしまうのではないかと。



そんなことは嫌だと。



「……ほんとに情けないのはどっちだったんでしょうね。」



あの子が死にそうになって初めて気づくなんて。









 私が部屋に入ると、Aは寝ているようだった。



Aに近寄ると、苦しそうな顔で胸のあたりは大きく上下を繰り返していた。



『じゃあ姉さまは、私がいなかったら……いえ、私だったら死んでもいいとおっしゃるのですか?』



悲しそうな顔であの子が言った言葉。



そんなわけがなかった。



あの子が死んだらいいなんてそんなわけ。ほんとは思ってなかったのに。



ああ、なんて私は馬鹿だったのだろう。



あの子なら死んでもいいと同じような言葉をかけてしまった。



Aは私のことを好きでいてくれたのに。



「ごめんなさい……」



ポタッと、Aの顔に私の涙がたれた。



「……ねえ、さま?」

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ゆいな(プロフ) - 「胡蝶家末妹は出来損ない」がすきでみてみたんですけど、仲直りしたバージョンもみてみたかったので最高でした!! (2020年9月11日 18時) (レス) id: ec54d11116 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - tearさん» そう言っていただけると嬉しいです!読んでくださりありがとうございます! (2020年5月3日 10時) (レス) id: 605ee28b22 (このIDを非表示/違反報告)
tear - 小夜子さんの作品につながっていてとても読みやすいし繋げ方が凄いなと思いました!これからも頑張ってください! (2020年5月3日 2時) (レス) id: 3464928215 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 小夜子さん» あああ、見てくださってありがとうございます!作者様の作品が素晴らしいから想像が膨らんだんです!褒めてくださって光栄です! (2020年5月1日 11時) (レス) id: 605ee28b22 (このIDを非表示/違反報告)
小夜子(プロフ) - 素晴らしい作品をありがとうございます!夢主が生きていた、しのぶさんと和解したというifストーリー、とても興味深く面白かったです!!最終的にハッピーエンドの物語も素晴らしいですね!感動できる、もうひとつの物語をありがとうございました! (2020年5月1日 11時) (レス) id: 0e3f862edb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年5月1日 11時

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