4.万理 ページ5
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「それでキミは何しにここへ来たんだ?」
腰の痛みに抗えず傍のソファーに座って質問等の1連を見ていたAにキリが良くなったのか足を組み今度は此方に質問してくる千。
「万理が弁当他書類等の大事なもの忘れて行ったから腰痛の中人混みを掻き分けてわざわざこのおれがここまで歩いて届けに来た」
「へぇ、お盛んじゃない。まだまだ若いね」
心底不機嫌そうに荷物を抱えながら千の問いに答えるAと彼からの言葉にからかうように言葉を告げる千。何となく意味を理解してしまった周りのメンバー達は顔を赤くさせていたりとなんとも初々しい反応を見せていた。
そんな中空気を読んでか否か話題の人物、大神万理が戻ってきた。
「いやぁ、ごめんごめん。わざわざありがとね、A」
「Aちゃーん!昨日振りだねっ!」
万理の背後からは昨日嫉妬を生み出した百がひょっこりと呑気そうに声を掛けてきた。
万理の存在に気付けば1度その場に立ち上がるも腰痛の為そのままふらりと力なくまた座ってしまう。何度か腰をさすりながら万理を睨めばなるほどにゃ〜なんて百が呟いた。
「なんでおれがこんなことしないといけねーんだよ!もー、だから早く寝るぞっつったのに万理のばーか!」
頬を膨らまし必死にそんな事を告げるAにますますかわいいなんて感情が心を埋め尽くせば笑顔のまま彼に近付きありがとうなんて囁く。
愛人と言うことでAももちろん万理に惚れている為そんなことされれば顔も赤くなる。両手で頬を包み込みながらも万理を睨むだけでいっぱいいっぱいになるのも仕方ないのであろう。
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蓮苑クン - 最高です!是非是非続きが読みたいです! (2020年11月20日 9時) (レス) id: 6c5b1abd24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:煽りんご | 作成日時:2019年6月3日 17時