検索窓
今日:5 hit、昨日:2 hit、合計:111,794 hit

#41 ページ41

.






『あ、ありがとう』

「慣れなさすぎやろ。どういたしまして」





タメ口にしてとお願いされたって、年上の人に対して敬語は中々抜けない。

でも同じ立場だということが、すごく嬉しい。





『あ、の』

「ん?」





まだ離れたくない。

そんな我儘、言えそうで言えなくて。


ちょん、と掴んだ服の裾。


待ってくれる大毅くんは、絶対に優しい人だ。





『泊まって、いかない?』





自分でも中々の爆弾発言をしたと思う。

その言葉の重さに後から気づいて、「いや、そういう意味じゃなくて」と慌てて訂正。





『あの、ごめんなさい、やっぱり…』

「逆にええの?」

『へ?』

「そう言ってくれるんはめっちゃ嬉しいけど、Aに何するか分からんよ?」





いたずらに笑って、そう茶化される。


私だって子供じゃない。

キス以外の経験はないけど、大毅くんが言った意味も分からなくはない。


でも、一緒にいたい。好きな人だから。





『いい、です。大毅くんになら、別にいいです』





なにも返ってこないのが少し苦しくて。

段々俯きがちになってきた顔を、頬に両手を添えて、大毅くんが上に上げた。




「…はあ、ほんま、簡単にそんなこと言うたあかん。
やけど寂しそうやから今日は甘えるな」

『ほ、本当に?』

「帰ってほしい?」

『あ、や、違くて…』

「ふふっ、嘘やって」





むぎゅっと押し潰された頬。

嬉しそうに笑う大毅くんに私もつられて微笑んだ。

#42→←#40



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (106 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
363人がお気に入り
設定タグ:ジャニーズWEST , 重岡大毅 , 中間淳太   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:凜憧 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年5月9日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。