「好き」をあなたに。

「青」祭は勇気の一欠片。 ページ25

Main __ F.Ryusei







「わー、緊張やっば」

『大丈夫だって。練習頑張ったじゃん！』

「…うん、そうだよね。頑張ろ！」





文化祭。

それぞれがそれぞれの特技を披露する場。
私と親友は、そのステージに立った。


何ヶ月もかけて練習したダンス。

思いつきの提案だったけど、練習ともなれば思いの外真剣になっていた。


初心者には難しいものだったけど、それでも。

練習した成果は、存分に出したい。





『よし、行こ！』





ニコッと笑い合えば、それは緊張が解れた合図。


二人揃って、ステージに駆け出した。





「次はダンスの披露です！」





わあっと沸く客席。

キラキラと輝くスポットライト。


ああ、私今、青春してるなって思う。





「頑張れ」





客席の一番前。

そこにいたのは、私の大好きな人。


ずっと前から決めてたの。
この文化祭で、告白するって。


そのためにも絶対成功させたいんだ。





『…言われなくても頑張るよ、ばーか』





聞こえないように小さく呟く。
ふふっと思わず笑いがこぼれた。


親友と目を合わせる。


何度も聞いたメロディーに合わせて、踊り出した。

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