#11 こんなことまで分かるのに。 ページ11
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『…重岡、』
「…」
やっぱり、いた。
重岡はなんとなく気分が落ちたとき、必ずと言っていいほど屋上で寝そべってる。
私はこんなことまで分かるのに…
重岡は、私なんてちっとも分かってない。
慣れたはずなのに、今さら。
こっちを向かない重岡に想ってもらえないことが苦しくなった。
『…重岡』
『さっきは、ごめん。
勝手に考え事して勝手に行動起こした』
「…」
『重岡が好きだから、諦めたくない』
「…」
『でも、こうなっても想い続けられるほど強くない』
『だから、重岡のこと…諦める』
無言だったくせに、驚いたように振り向いて。
私も驚いてる。
なんでこんなこと言ったんだろうって。
でも…やめてよ、驚かないで。
清々するって、良かったって、いつもみたいに馬鹿にしたように言ってよ。
諦める、って言ったのに、できなくなっちゃうから。
『ごめん急に』
『でも、友達としてなら、重岡の隣にいてもいい？』
「…好きにすれば」
震える声で、そう聞いてみる。
本当は「嫌だ」って言ってほしくて、でも重岡がそんなの言うわけなくて。
もう、諦めるって言っちゃったから。
友達としてしか…接せないんだ。
『てことで、花火一緒に見よ！』
「は、」
『ぼっちなんだもん。付き合ってよ』
「…勘違いすんなよ」
『しませんよーだ』
やめてよ、そんな切ない目で見ないで。
結じゃなくて、ごめん。
でも今くらい…私を見て。
『へー、屋上ってこんな綺麗に見えるんだね。
凄いじゃん重岡』
「特等席ってやつやな」
花火を見上げる横顔を見てると、つらい。
今ぐらい私を見てって。
少しくらい意識してほしいって。
私の心が叫んでる。
胸がきゅっと締められて、苦しい。
悔しいくらいに整った横顔も。
手を後ろについてだらしなくしてる格好も。
私より無駄に長い、伸ばした足も。
全部全部、私の好きな重岡なのに…
切なそうに花火を見上げる重岡は、まるで彼女を思い浮かべているようで。
私の好きな重岡じゃ、ない。
好きになってくれないならせめて、私の好きな重岡でいてほしい。
他の人なんて、チラつかせないでほしいのに。
『…ごめん』
「ん？」
『ううん』
やっぱり、なにも言えない。
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しげおかりな(プロフ) - そう、うちやで笑 うん、わかった (2019年7月19日 22時) (
レス) id: ab408f8195 (このIDを非表示/違反報告)
凜憧(プロフ) - しげおかりなさん» 莉奈？え、莉奈…だよね？ううん、大丈夫だよ。こっちこそごめんね、急に。ボードで話さない？説明も含めていろいろ話したいことあるからさ！本当に？ありがとう！！ (2019年7月19日 17時) (レス) id: f3cbf63448 (このIDを非表示/違反報告)
しげおかりな(プロフ) - ゆーり、久しぶり… 久しぶりのコメントやのにごめん、うちなんかした？ ゆーりの小説久しぶりに読みに来たらやっぱりおもしろかったよ('') (2019年7月19日 17時) (レス) id: ab408f8195 (このIDを非表示/違反報告)
凜憧(プロフ) - non.yutaさん» ありがとうございます！キャーってなってもらえてよかったですー！笑 そう言ってもらえて嬉しいです… 頑張ります！ (2018年11月28日 21時) (レス) id: f3cbf63448 (このIDを非表示/違反報告)
non.yuta(プロフ) - とても楽しかったです！やっと両思いになれて……キャーってなりました！！続編待ってます。お願いします(^^) (2018年11月28日 18時) (レス) id: fa092d8f4a (このIDを非表示/違反報告)
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